「大切なのは事実の提示」被爆体験者訴訟の控訴審で提示へ 原告弁護団が被爆未指定地域で放射線量調査 長崎
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年内にも始まる被爆体験者訴訟の控訴審を前に、長崎地裁判決が「信用できない」としたアメリカ軍の放射線量調査の精度を検証するため原告弁護団が79年前と同じ場所で線量調査を行いました。 【写真を見る】「大切なのは事実の提示」被爆体験者訴訟の控訴審で提示へ 原告弁護団が被爆未指定地域で放射線量調査 長崎 諫早市多良見町。原爆投下の1か月半後、アメリカ軍の「マンハッタン調査団」はこの地域を含む県内284地点で残留放射線量を測定しました。線量は現在の被爆地を越えた範囲で記録されていて「被爆体験者訴訟」の原告弁護団は放射性降下物が降った証拠だとしています。 しかし長崎地裁は測定の「精度が劣る」としたほか、「海岸部の方が内陸部より自然放射線量が低い傾向」があることから調査結果は信用できないと判断しました。 これに反論するため、弁護団が海との距離や高さを変えた4か所8ポイントで実際に放射線量を測定したところ、その違いは最大0・008で「誤差の範囲内」であることが確認されたとしています。 被爆体験者訴訟・原告弁護団・三宅敬英弁護士「素人が測ったみたいないい方をされていたので、やはりマンハッタン調査団に間違いはなく正しく図っていたという根拠ができた」 被爆体験者訴訟・原告弁護団・中鋪美香弁護士「大切なのは事実の提示だと思うので、高裁の裁判官に提示してきちんと判断してもらう」 弁護団は地裁判決の判断は根拠に欠けるとして控訴審で反論していく構えです。
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