大泉学園駅が開業100周年 「アニメのまち」「牧野記念庭園」の玄関口に
西武池袋線・大泉学園駅が11月1日、開業100周年を迎えた。(練馬経済新聞) 1924(大正13)年、武蔵野鉄道の東大泉駅として開業した同駅。当時、学園都市構想に基づき開発された地域で、1933(昭和8)年3月1日に現在の駅名に改称した。1946(昭和21)年11月15日、西武鉄道の駅となった。 【写真】昔の大泉学園駅の外観(撮影時期不明) 練馬区東大泉にはアニメ制作会社の東映アニメーション(東大泉2)が所在しており、同駅は「アニメのまち」の玄関口として区と連携した企画に参画してきた。2008(平成20)年3月、大泉町に居を構える漫画家・松本零士さんが一日駅長を務めたほか、「銀河鉄道999」の登場キャラクター「車掌さん」のオブジェを設置し、同駅名誉駅長に任命した。2009(平成21)年3月、発車メロディーに「銀河鉄道999」を採用し、北口に「銀河鉄道999」壁画を設置。2015(平成27)年4月、区は「大泉アニメゲート」と名付け、北口ペデストリアンデッキに区ゆかりの漫画家が生んだキャラクター、アトム(鉄腕アトム)、星野鉄郎とメーテル(銀河鉄道999)、矢吹丈(あしたのジョー)、ラム(うる星やつら)の等身大ブロンズ像を設置した。 テレビでは1998(平成10)年3月、北海道テレビの番組「水曜どうでしょう」の企画「東京ウォーカー(東京2泊3日70km)」で俳優・大泉洋さんたちがゴールとして目指す駅となり、同番組ファンには聖地の一つとされている。2023年4月、NHKのドラマ「らんまん」では晩年東大泉に居を構えた物学者・牧野富太郎がモデルとなり、牧野記念庭園(東大泉6)への玄関口としても注目が集まった。 西武鉄道の担当者は「100周年という節目の年を迎えることができ、日頃から利用いただいている皆さまに感謝している。これからも安全・安心のサービスで地域の皆さまに親しまれる駅として発展していきたい」と話す。 同駅南口「ロードふじみ商店街」会長でお好み焼き店「わらべ」の店主、加藤輝幸さんは大泉生まれで61年間の大泉育ち。同駅の思い出について「中学生の頃、前日のプロレスの試合結果を知るには夕方駅に届く東京スポーツを買って読むしかなかった。毎日のように大泉学園の駅で新聞が届くのをドキドキしながら待っていたことが一番の思い出」と振り返る。「松本零士先生は駅を4階建ての建物にして3、4階をマンガアニメミュージアムにするという構想を持っていた。自分もいつか駅にミュージアムができればと願っている。北口を『銀河鉄道999口』、南口を『牧野庭園口』など、親しみのある名称に変更してもいいのでは」とも。
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