骨が溶ける?ヒアル顔になる?【ヒアルロン酸注入のウソ・ホント】医師が徹底解説!
美容医療の代表格、ヒアルロン酸注入。シワやたるみを改善するのはもちろん、唇をふっくらさせたり涙袋をつくったり、鼻を高くしたりとさまざまな効果が期待できる治療だけど、マイナスの影響や施術後のトラブルには不安もあり。今回はヒアルロン酸注入の真実を、皮膚科専門医に聞きました! SNSで目にする「ヒアルのウワサ」、医師が徹底解説!
教えてくれたのは…今泉明子院長
医学博士・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。ヒアルロン酸注射とボトックス注射の技術力の高さと症例数の多さが世界的に評価され、製薬会社最大手であるアラガン・ジャパン社、ガルデルマ社から「注入認定指導医」の任命を受ける。さらに、安全かつ正しい最先端の注入治療を牽引していくため、日本で数名しかいないファカルティーメンバーにも選ばれている。
ヒアルロン酸の入れすぎ=ヒアル顔になってしまう原因は?
今泉院長 オーバーフィルドシンドローム、いわゆる“入れすぎ症候群”を防ぐには、医師の技術力だけでなく治療を受ける側の意識も重要になります。たとえば最近多い涙袋形成ですが、若い世代はいいんですよ。でも大人世代になって眼輪筋が衰えると涙袋も下垂するので、注入したヒアルロン酸も下がってしまい、涙袋というかクマのような目袋に見えてしまうことがあるんですね。年齢によって不自然に見える注入もあるので、アプリの加工のようにはいかないと思って治療を受けてほしいです。また医師も、真顔だけを見て施術するのではなく、笑顔になったときに不自然じゃないか確認しながら注入すべき。
SNSで目にする「ヒアルのウワサ」、医師が徹底解説!
「“あごヒアル”で骨が溶けた」って本当? 今泉院長 ヒアルロン酸で骨が溶けることはありません。大量のヒアルロン酸をアゴに注入した結果、骨化したという報告はありますが、未だ真相はハッキリしません。
「ヒアルロン酸は完全にはなくならない」って本当?
今泉院長 ヒアルロン酸は時間とともに吸収されますが、少しは注入箇所に残ります。つまり10入れたら1か2ぐらい残るわけで、これを美容貯金と呼んだりもします。何度も注入を続けていると一部分だけが膨らんでしまったり、バランスが悪くなったりする可能性もありますが、長い目で見ればボリュームロスやたるみの軽減にもつながります。