【新春コラム04】スズキのGSX-R1000Rとモータースポーツ活動の復活を願いたい
2022年シーズン限りでMotoGPと世界耐久選手権へのワークス参戦を終了したスズキ。GSX-R1000Rも日本国内で生産終了してしまっているが、モータースポーツの灯火が消えぬよう将来的な復活を願いたいと思う。 【画像】スズキのGSX-RR関連写真を見る(5枚)
チャンピオンマシン・GSX-RRの技術を生かして欲しい
「レース活動を通じて培ってきた技術力・人材を、サステナブルな社会の実現へ振り向け、新たな二輪事業の創生に挑戦していく」と表明し、2022年限りでスズキはバイクレースへのワークス参戦を終了した。同時にGSX-R1000Rが欧州と日本で生産終了した。 ユーザーへのサポートは継続されているので、2023年もヨシムラが世界耐久選手権でチャンピオン争いを繰り広げ、2024年も活動が継続されるだろう。一方で、全日本選手権にスズキで参戦していたTeam KAGAYAMAは2024年からマシンをドゥカティにスイッチする。 このままではスズキの二輪モータースポーツの灯火が消えてしまいかねない。しかし、スズキは2011年にMotoGPから撤退後、2015年に復帰を果たした過去がある。休止期間中に並列4気筒マシンを開発したメンバーがおり、2020年のGSX-RRのタイトル獲得に繋がっている。 また、2002年から10年間、V型4気筒のGSV-RでMotoGPを戦った技術は、可変バルブ機機構やフィンガフォロワーロッカーアームなどが2017年型GSX-R1000Rで採用されており、次はGSX-RRの技術を市販車に生かす番だろう。そしてまたMotoGPで新しい技術にチャレンジして欲しい。
市本行平