<明秀旋風’22センバツ>続・選手紹介/上 高橋遼投手/岡部真之佑投手/丹野匠人捕手 /茨城
◇多彩な変化球の技巧派 高橋遼投手(3年) 多彩な変化球で、打たせて取る投球が持ち味の技巧派右腕。高校入学後に金沢成奉監督の勧めで、スリークオーターからサイドスローに転向した。「しっかりと抑えて、チームに流れを持ってこられるピッチングがしたい」と意気込む。 昨秋の関東大会決勝・山梨学院(山梨)戦では、四回表2死一、二塁の場面でリリーフ。内野ゴロに仕留めて危機を脱したものの五回に3失点で逆転を許し、「コントロールが甘かった」と悔やむ。 少年野球チームの卒団式で、監督から「気持ちを強く持ってマウンドに」と奮起を促された。今はエース・猪俣駿太(3年)らに刺激を受けながら、「誰よりも投げて強くなろう」と誓い、制球力に磨きをかける。 …………………………………………………… たかはし・りょう 宮城・古川中出身。179センチ、78キロ。右投げ右打ち。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇磨き上げた直球武器に 岡部真之佑投手(3年) 「気持ちをむき出しにして投げろ」。金沢成奉監督の教えを胸に、最速140キロのストレートを武器に強気の投球を見せる。 5歳の時に父に連れられ、甲子園でプロ野球を観戦。「こんなでかい球場で試合に出られるのは9人だけなんだ」。興奮を覚え、小学1年で野球を始めた。 昨年11月の盛岡大付(岩手)との練習試合で初回に先頭打者に本塁打を浴び、監督から「ただ投げてるだけ」と指摘された。二回以降は配球を組み立てることを意識し、失点を許さなかったことが自信につながっている。 「お世話になった人に、躍動感のあるピッチングを見てもらいたい」。負けず嫌いの右腕は、磨き上げた直球を大舞台のマウンドで披露するつもりだ。 …………………………………………………… おかべ・しんのすけ 神奈川・岩井原中出身。178センチ、76キロ。右投げ右打ち。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇ムード作り、仲間を鼓舞 丹野匠人捕手(3年) 控えの捕手として、チームの士気を高めるムードメーカー。ウオーミングアップでは「元気を出していこう」と呼びかけ、試合でピンチになると「まだ大丈夫だぞ」とベンチから仲間を鼓舞する。 中学3年の時、今はチームメートで正中堅手の佐藤光成(3年)と日本代表として世界大会に出場し、優勝した。当時は内野手としてプレーし、強肩が武器と自負していたが、代表メンバーでは「普通」だった。周囲と力の差を痛感する中、気持ちを切り替えた。代打に入ると走者を進める打撃に徹し、チームの勝利に貢献することを心がけた。 「裏方の仕事、自分のやれることを精いっぱいやる」。今も自分に誓い、大舞台での出番に備えている。 …………………………………………………… 丹野匠人(たんの・たくと 宮城・川崎中出身。179センチ、81キロ。右投げ右打ち。 ◇ 第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)が18日に開幕する。明秀日立は大会第5日第2試合に登場し、大島(鹿児島)との1回戦に臨む。レギュラーメンバーに続き、甲子園のベンチに入る登録選手を紹介する。(この連載は長屋美乃里が担当します) ……………………………………………………………………………………………………… ◇おことわり 第94回選抜高校野球大会に出場する選手の学年は、17日紙面から新学年表記とします。