スピーディ福田淳 フロントに立つタレントの「徹底してフォロワー、サポーターとしてやると決めている」“エンタメ”仕事のスタンスを語る
脳科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。 6月8日(土)、6月15日(土)の放送ゲストは、コンサルティング会社「スピーディ」代表取締役・福田淳さんです。8日(土)の放送では、仕事に対する姿勢、日本のエンタメが世界で認められるために必要なことなどについてお話を伺いました。
1965年生まれ、大阪府出身の福田さん。株式会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメント バイスプレジデントを経て、2007年に株式会社ソニー・デジタルエンタテインメントを起業。主にIT分野のコンテンツのブランディングや知的財産管理の事業をおこないました。その後、2018年に株式会社スピーディを起業し、タレントエージェント事業、アメリカ・ロサンゼルスでのアートギャラリー経営をはじめ、多岐にわたり活躍中。2024年3月には著書「好きな人が、好きなことは、好きになる」を出版して話題となっています。
◆フロントに立つ人のフォロワーとして
茂木:福田さんが全国的に注目されている理由の1つは、やはりエンタメだと思います。自分が出る側、フロントの人にも見えるなかで、タレントさんとかアイドルさんの気持ちも分かるのでしょうか? 福田:もともと目立ちたがり屋なんです。なのに、裏方一筋みたいな仕事が多いので、矛盾しているんですけど(笑)。 茂木:もちろんマネージャーさんとかエージェントの方というのは、全体の様子をいろいろと見なくちゃいけないと思うんですけど、フロントに立っているタレントさんにとっては、自分たちの気持ちを分かってくれる人というのはうれしいと思うんですよね。 福田:いろんな商売がありますが、人を商品にしている商売というと芸能がいちばんじゃないですか。タレントに寄り添って、指導して何かをするという仕事ではなく、どちらかというと徹底してフォロワー、サポーターとしてやると決めているんです。ですからこの分野では、自分にそんなイノベーションはないですね。タレントエージェンシーだと、「その人の特性をどう活かすか」ということなので。 茂木:変にイノベーションするというよりも人間として寄り添うと。 福田:そうですね。しかも仕事としてやっていかなきゃいけないので、そのタレントの人たちの長所を伸ばしていくとか、悪かったとしても「もしかしたら、それって見せ方によってはいいんじゃないの?」というふうに、本人がなかなか気付かないことをフォロワーとしてアドバイスしています。 茂木:アスリートにとっての、コーチのような存在なんですね。 福田:はい、コーチングだと思います。 茂木:そして、著書のなかでも「エンタメは本当に人間にとって大切なものだ」とおっしゃっているのですが、福田さんのようなお仕事をされていて、ファンというのはどういう感じなんでしょう? 福田:いまは(応援しているアイドルやアーティストなどのことを)“推し”などと、いろいろな言い方をされていていますよね。「ファンの心理はどのようなものなのかな?」と思ったら、もう好きで好きでたまらないことが生きがいになる、ということですよね。それは自分の人生じゃないかと思ったんです。 (TOKYO FM「Dream HEART」2024年6月8日(土)放送より)