【特集】春から夏にかけて害虫急増!激しい痒みや発熱を引き起こすトコジラミ 殺虫剤のきかない個体増加 致死率27%の感染症を媒介するマダニ ペット経由での感染も その予防方法とは
春を迎え、過ごしやすい気候になり、新生活や旅行で移動が活発になる季節。しかし、活発になるのは人間だけではありません。「トコジラミ」や「マダニ」といった害虫も人に合わせて移動。さらに近年、その危険性は増し人体にも影響を及ぼしています。春から夏にかけて注意が必要な害虫。その対策をゲキツイしました。 【動画で見る】春の「害虫」被害拡大中!世界で大量発生「トコジラミ」感染症を招く「マダニ」 春のお出かけ前にチェックしておきたい「害虫対策」 危険な虫を駆除するには? 被害を予防する方法は?
普通の殺虫剤をかけても駆除できない強い個体『スーパートコジラミ』が世界的に大量発生
3月、大阪府庁に集まったのは保健所の職員たちです。「トコジラミ」の大量発生を防ぐため、殺虫剤メーカーとして知られるアース製薬の担当者から駆除の方法を学びました。
(大阪府環境衛生課 辻野悦次さん) 「大阪関西万博が開催されるにあたって旅行者の方が増えてくることが予想されております。我々保健所としましては、来阪する皆様が安心できるような場所を提供しなければならないと思っています」
取材班はトコジラミの実態を探るためアース製薬の研究所を訪ねました。 (アース製薬生物飼育のマイスター 有吉立さん) 「こちらがトコジラミです。壁の隙間とかカーテンの裏とか、昼間は、そういう所に潜んでいて夜になって出てきて人を刺します」
トコジラミはカメムシの仲間です。夜行性で、寝ている人の手足などを刺し血を吸います。刺されると、激しい痒みや発熱などのアレルギー反応が引き起こされます。このトコジラミはいま世界的な問題になっています。2023年の秋ごろから、韓国やフランスではトコジラミが大量発生し社会問題に。なぜ今、大量発生しているのか、皮膚科の専門医に聞くと。
(兵庫医科大学皮膚科学 夏秋優教授) 「2023年の夏以降にかなり患者さんの数が増えたので、コロナ禍が一応終息して、みなさんが旅行や移動した事も関与したんじゃないかと思っています」
トコジラミは、移動する人の服や荷物の隙間に忍び込み、生息範囲を広げる特徴をもちます。そのため人の移動の制限が撤廃されたいわゆる"コロナ明け"からトコジラミ被害が急増しているのです。 大阪府では2000年頃から相談がありましたが、去年は過去最悪のペースで件数が急増しました。特に世界各地から多くの人が出入りする「宿泊施設」では警戒が必要になっています。2023年8月大阪市内の簡易宿泊所でトコジラミに刺された人は━
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