「ただ乗り続けていただけ」オーナーにとって、長年乗り続けてきたダットサンは「古いクルマ」ではないのだ
【1950年代の旧車たち 1959年式 ダットサン1000】 そんな経験からか、クルマの中にはレスキュー用の道具が載せられている。もちろん交換パーツも常備。インパネ部分の時計はアンメーターに交換され、バッテリー上がりのチェックをしている。これにも理由がありそうだ。 【画像18枚】長いクルマとの付き合いの過程には苦労も多かったようだが、充実した旧車ライフを送っているというオーナー。室内、センターの足元にあるのが後付けのヒーター。効果は高く、冬でも暑いぐらいだという。インパネ中央にはバッテリーの状態を確認するアンメーターが取り付けられている 「高尾山にドライブに行った帰り、バッテリーへの充電ができなくなったんです。ライトをつけるとバッテリーが上がってしまうので、ライトを消して帰ってきましたよ。当時は真っ暗だったんで、道端でクルマが来るのを待って、通りかかったクルマのライトを頼りに走って帰ってきました。その苦い経験から、バッテリー状態を確認できるアンメーターをつけたんです」 「ただ乗り続けていただけ」と謙遜するオーナー。その長いクルマとの付き合いの過程には苦労もあったようだ。しかし、クルマと向き合うことを楽しみ、ツーリングに活用するなど、遠出もいとわない。充実した旧車ライフを送ってきたことがよく分かる。物を収納できるポケットが付いている。 自身でコツコツと修理を重ね、長年乗ってきただけというオーナーにとって、ダットサンは古いクルマというイメージが薄い。一緒にクルマライフを楽しんできた相棒のような存在で、ダットサン1000をいたわりながら、乗り続ける姿が美しい。北海道などの遠出もするというが、高速を使うことなくのんびりと旅をしているそうだ。 1958年式ダットサン1000(B210) 全長(mm) 3860 全幅(mm) 1466 全高(mm) 1535 ホイールベース(mm) 2220 車両重量(kg) 925 エンジン型式/種類 C型/直列4気筒OHV 総排気量(cc) 988 最高出力(ps/rpm) 34/4400 最大トルク(kgm/rpm) 6.6/2400 サスペンション前/後 リーフ/リーフ ブレーキ前/後 ドラム/ドラム タイヤ 5.50-15-4P 初出:ノスタルジックヒーロー 2019年 8月号 Vol.194 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部