「世界一美しいサル」28歳で天国へ 横浜・ズーラシアで飼育 国内では計10匹に
よこはま動物園ズーラシア(横浜市旭区)は20日、「世界で最も美しいサル」の異名を持つアカアシドゥクラングールの雄「ラー」が老衰で死んだと発表した。28歳だった。 同園によると、ラーは1998年にタイの動物園から来園。美しい毛色で来園者を魅了し続け、雌の「ワニ」との間には多くの子が生まれた。11月下旬から後ろ足の衰えが見え始め、12月は寝室内で過ごしていた。動けなくなっても1月に誕生した娘の「ダオ」に抱き付かれるなど、最期まで群れのリーダーとして慕われたという。 アカアシドゥクラングールはベトナムやラオスなどの熱帯雨林に生息。ベトナム戦争の枯れ葉剤の影響で激減し、近い将来に野生では絶滅する危険性が高いとされている。ラーの死去により、国内の飼育数は同園と徳山動物園(山口県)で計10匹となった。
神奈川新聞社