台湾選抜に惨敗した投壊侍Jは本当に今「結果を気にしない」でいいのか?
打線の方にも不安要素は残った。日ハムでの実戦を含めて、今なおノーヒットだった中田翔が9回にセンターオーバーの二塁打を放ち“目覚め”たのは朗報だが、山田(ヤクルト)、坂本(巨人)の2人が眠ったままなのは深刻だ。坂本は、結果を欲しがるあまり、8回二死二、三塁の反撃機の打席では、明らかに上体が崩れて、ボールを迎えに行き、サードゴロに打ち取られていた。台湾リーグ選抜は、外国人の2人をのぞくと、驚くほど振れていた打線に比べて、ピッチャーのレベルは低かった。それでも、結果が出ないだけでなく、凡打の中身にも内容がなかったことは問題だったのかもしれない。 しかし、小久保監督は打線に関しても「待つしかない」と強調した。 「坂本? 昨年の首位打者ですからね。信じて待ちます。後3試合があるので、何度も言いますが、主力のレギュラーの状態が上がってくるのを信じて待つしかありません」 前述の里崎氏も、打線に関しては小久保監督と同じ意見だ。 「打つにこしたことはありませんが、開幕に調子を合わせて本番で打てばいいんです。バッティングは1試合でコロっと変わることもあります。全員が一流のメンバーですから、タイミングというコツを、どこかでつかめば大丈夫でしょう」 ただ、DHから打席に入るリズムに戸惑いがある山田に関しては、「他の起用法をテストしてみるべきではないでしょうか」と里崎氏は提言した。 「山田に慣れないDHで調子を上げろというのは可哀想な気がします。山田を慣れた二塁で使い、そこで調子を取り戻させて、その間、菊池の三塁を試しておいてもいいのではないでしょうか」 調子が上がるのを黙って待つのではなく、調子が上がるアプローチを開幕のギリギリまで続けるのもベンチが、今やるべき仕事なのかもしれない。