リッチー・モウンガ(東芝ブレイブルーパス東京)　(C)スエイシナオヨシ

2強が抜け出すか、混戦か。リーグ再開となる『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』第7節で今後の試金石となるカードが組まれた。ひと足早く2月17日に開催された埼玉ワイルドナイツ×東京サンゴリアスと2月24日(土)にキックオフを迎える東芝ブレイブルーパス東京×横浜キヤノンイーグルスである。 【PHOTO】田村優(横浜キヤノンイーグルス) 埼玉WK×東京SGは互いにラインアウトの精度を欠き、ハンドリングエラーなどでボールを失う我慢の展開となったが、24-20で接戦を制した埼玉WKが連勝を7に伸ばし、3位東京SGは2敗目を喫した。2月24日(土)のゲームの結果によって初代王者が独走するのか、2強のマッチレースとなるのか、今後の戦い模様が見えてくる。 下馬評ではBL東京が有利である。FLシャノン・フリゼルとSOリッチー・モウンガというオールブラックスの超大物が加入したBL東京は、勝負強さを取り戻した。世界最高峰の司令塔の見事なゲームコントロールによって、第1節・静岡ブルーレヴズ戦43-30、第2節・東京SG戦26-19、第3節・コベルコ神戸スティーラーズ戦46-39、第4節・クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦24-20、第6節・トヨタヴェルブリッツ戦28-12と接戦をものにしているのだ。 1か月の中断期間も有効に使った。フル稼働の主力たちに休息を与えるとともに、これまで出場機会の少なかった選手たちは練習試合2試合でゲームタイムを伸ばし、チームにさらなる競争をもたらした。またトッド・ブラックアダーHCは前半戦の課題に挙げていたエクスキューション(遂行力)の向上にも着手した。チャンスでいかにトライを取り切るか、決定力を高められるようトレーニングを費やした。 一方、暫定5位横浜Eはすでに2敗となっている。開幕戦は埼玉WKに12-53の完敗し黒星発進となったものの、第2節・トヨタV戦24-22、第3節・花園近鉄ライナーズ66-26、第4節・三菱重工相模原ダイナボアーズ戦40-35、第5節・ブラックラムズ東京戦24-8と4連勝をマーク。しかし、前節は神戸Sと取りつ取られつの好ゲームを展開するも、最終的に27-31の逆転負けを喫した。しかも、第4節にSHファフ・デクラークがケガを負い、第5節にCTBジェシー・クリエルが負傷、ともに手術を受け、戦線離脱を余儀なくされた。 南アフリカ代表コンビ以外のケガ人も多く、2月10日には『THE CROSS-BORDER RUGBY 2024』ブルーズ戦もあり、中断期間も慌ただしく過ごした。そんな中急遽、南アフリカ・シャークスのCTBローハン・ヤンセ・ファンレンズバーグを獲得したのは朗報である。 両軍の試合登録メンバーは以下の通り。 【BL東京】 1眞壁照男、2原田衛、3小鍜治悠太、4ワーナー・ディアンズ、5ジェイコブ・ピアス、6シャノン・フリゼル、7佐々木剛、8リーチ マイケル、9杉山優平、10リッチー・モウンガ、11濵田将暉、12ニコラス・マクカラン、13ロブ・トンプソン、14桑山淳生、15松永拓朗、16橋本大吾、17三上正貴、18タウファ・ラトゥ、19アニセ サムエラ、20伊藤鐘平、21髙橋昴平、22マイケル・コリンズ、23森勇登 【横浜E】 1岡部崇人、2中村駿太、3祝原涼介、4マックス・ダグラス、5マシュー・フィリップ、6コーバス・ファンダイク、7嶋田直人、8アマナキ・レレイ・マフィ、9山菅一史、10田村優、11竹澤正祥、12梶村祐介、13エスピー・マレー、14ヴィリアメ・タカヤワ、15小倉順平、16庭井祐輔、1安昌豪、18杉本達郎、19リアキマタギ・モリ、20シオネ・ハラシリ、21天野寿紀、22ローハン・ヤンセ・ファンレンズバーグ、23イノケ・ブルア 果たして、BL東京が7連勝を飾るのか、横浜Eが2敗を死守するのか。『NTTリーグワン2023-24』第7節・BL東京×横浜Eは2月24日(土)・秩父宮ラグビー場にてキックオフ。チケット発売中。試合の模様はBS日テレにて生中継、TOKYO MXにて録画放送。