パソコンのホコリも吹っ飛ばす! 無尽蔵に使えるエアーポンプを使ってみた
エアーポンプの用途をさらに広げ、日常的に活躍できるガジェット「CLAYMORE AIR」。PCのホコリを吹き飛ばしてみたところ、缶のエアダスターと違って長時間利用でも風量が落ちたりしませんし、何より、無尽蔵に使えるのがメリットです。 【もっと写真を見る】
浮き輪などを膨らませるエアーポンプ。口で膨らませるのがツライ場合、手動や足踏み式などを使いますが、もっと簡単に膨らませられるのが、電動式です。 使いどころが少ないように思いますが、キャンプであればエアーマットやエアーソファ、海ならビーチボールやゴムボート、家ならバランスボールやビニールプールなど、アクティブな人なら意外と活用シーンが思い浮かぶでしょう。 このエアーポンプの用途をさらに広げ、アウトドアだけでなく、DIYシーンなどでも活躍できる製品となっているのが、「CLAYMORE AIR」(実売価格1万7600円)です。 基本はエアーポンプだというのは間違いないのですが、豊富なノズルで多彩な用途に使えます。また、バッテリー内蔵で場所を選ばず使えるというのもメリットでしょう。このほか、LEDライト機能やモバイルバッテリー機能も装備しており、意外と普段から活用できるなと感じました。 DIYで期待したいのは、エアダスターやブロワーとしての用途ですね。木材を切断した際の木屑、PCケースやファンに溜まったホコリをを吹き飛ばしたい、といったときに活躍してくれそうです。 実機をお貸りしたので、どのくらい使えるのかを試してみました。 ●ノズルの差し替えで用途が変わる! 付属のノズルは7種類。このうち4つは空気の注入/吸引用で、バルブの形に合わせて選びます。 側面にあるのが空気の吐出口となるため、ここにノズルを付けてエアーマットなどのバルブに差し込むことで、膨らませられます。この逆に、空気を素早く抜きたいときは、上部の吸気口にノズルを装着。すると内部の空気を吸い出してくれるので、素早くぺちゃんこにできます。 このエアーポンプとしての役割は、アウトドアでのレジャーで活躍してくれるところでしょう。ちなみに、吐出口と並んでいるもう一つの口は、LEDライト。周囲を広範囲に照らすというより、正面のみを照らすため、ランタンというよりも懐中電灯として使うのに向いています。 吐出口やLEDライトの下にあるのが、それぞれの電源ボタン。上部がエアーポンプ、下部がLEDライトのボタンとなっています。それぞれ3段階に調整できるので、好みの強さで使い分けられます。 残り4つのノズルは、送風用として使うためのものです。 横長のノズルは「乾燥用」で、濡れてしまった服などを早く乾かしたい時や、広範囲の水切りなどに利用できます。また、「ふいご用」はその名の通り焚火や炭の火おこしに使えるもの。プラスチックではなく金属製のようで、火に近づけても溶けないのがうれしいですね。 DIYシーンで活躍してくれるのが、「ブラシ付き」と「クリーニング用」。とくにブラシ付きは便利で、隙間に入った切り屑などをかき出しつつ、吹き飛ばすのに向いています。メッシュフィルターなどからゴミを落とすのにも向いているので、普段の掃除用にも使いたいところ。アウトドアなら、カバンや靴などについた土やホコリを落とすのによさそうです。 「クリーニング用」は、ダスターやブロワー用途。先が細いので特定の場所へ強風を送り込めるというのがメリットです。細かなゴミを吹き飛ばす、ファンに溜まったホコリを一掃する、といったときに役立ちます。 ミニPCのCPUクーラーに溜まってたホコリを吹き飛ばしてみましたが、「強」設定で缶タイプのエアダスターよりちょっと弱いかな、くらいの威力。騒音はかなり大きいですが、缶と違って長時間利用でも風量が落ちたりしませんし、何より、無尽蔵に使えるのがメリットです。 ●PD対応のモバイルバッテリーとして優秀 内蔵されているバッテリーはリチウムイオン充電池で、10.8V、52.92Whの容量。通常のモバイルバッテリー換算だと14700mAhなので、だいたい中容量くらいだと考えておくといいでしょう。 充電はUSB Type-Cポートからできるのですが、急速充電できるUSB PDに対応し、最大20V(45W)での充電が可能。また、出力も最大20V(45W)に対応しているため、スマホやタブレットはもちろん、ノートPCまで充電できるモバイルバッテリーとして活躍してくれます。 こういった機器のモバイルバッテリー機能はオマケ的なものが多く、5Vだけというのも多いです。「CLAYMORE AIR」はUSB PDに対応しているうえ、最大20V出力が可能だという、実用性の高さがいいですね。 出力が1ポートしかないのはちょっと寂しいですが、バッテリー容量がそこまで大きくないので、現実的な構成ではないでしょうか。 ●風量はあるけど押し込む力は低い エアーポンプや送風機として使う分にはとくに困らないのですが、風量はそこそこあるものの、空気を押し込む力は高くない点は注意。例えば、風船を膨らますことはできません。 同様に、服や布団用の圧縮袋の空気を抜くという用途にも不向き。掃除機のように布を潰せるほどの吸引力はないので、使うにしても、外から押して潰してやるといった工夫が必要になります。 なお、吸引部にはフィルターがないので、ゴミやホコリ、繊維などが機器内に入ってしまう可能性があります。吸引はあくまで入れたエアーの排出用と思った方がいいでしょう。 単機能の強いダスターやブロワーを探している、という人にはあまり向いていませんが、豊富なノズルで用途が広いというのはメリット。アウトドア趣味があり、エアーポンプ、LEDライト、モバイルバッテリー機能に魅力を感じるというのであれば、かなり満足できる製品です。 ●お気に入りポイント● ・切り屑やゴミを吹き飛ばせる風量 ・風量や明るさを3段階で調整できる ・USB PD対応で45W出力が可能! この記事を書いた人──宮里圭介 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。 文● 宮里圭介 編集●こーのス/ASCII