<チェジュ航空旅客機事故>韓国警察「事故は人災」…チェジュ航空代表を近く召喚
「務安(ムアン)チェジュ航空旅客機事故」を捜査中の韓国警察が6日、務安国際空港から復帰した。264人規模で構成された全南(チョンナム)警察庁捜査本部は「犠牲者179人の遺体が全て遺族に引き渡されただけに、午後から空港には災難被害者統合支援センターなど最低限の機能だけを残して本部人員のほとんどが撤収する」と明らかにした。先月29日に事故が発生してから8日ぶりのことだ。 【写真】遺留品の捜索作業を行っている事故現場 警察は181人の死傷者を出した事故の原因と責任者の究明に捜査力を集中する予定だ。すでに今回の事故を人災と見なして2~3日務安空港運営部・施設部事務室(管制塔含む)と釜山(プサン)地方航空庁務安出張所、チェジュ航空ソウル事務所など3カ所を家宅捜索し、強制捜査を始めた。家宅捜索令状には被疑者を特定しないまま業務上過失致死傷の疑いだけを適用した。 警察は近いうちに出国禁止措置されたチェジュ航空の金二培(キム・イベ)代表など役員2人を参考人として呼んで調査する計画だ。機体の整備・点検をきちんと行っているかなどを確認するためだ。国土部も捜査の対象となる。土で覆われたコンクリート構造物を作って事故被害を大きくしたという指摘を受けるローカライザー(防衛各施設)の設置をはじめ、空港の立地・設計・施工・管理に国土部が関与しているためだ。これを受け、遺族代表団は4日、国土部航空鉄道事故調査委員会に国土部の前・現職官僚が参加する点を挙げて「セルフ調査」と批判し、別途の調査機関の設置や利害関係人の排除などを要求した。問題が拡大すると、朴庠禹(パク・サンウ)国土交通部長官は「航空鉄道事故調査委員会は長官が指揮する構造ではないので独立性が保障される」と釈明した。 遺族らは葬儀を終えた後、11日に務安空港に集まり今後の対策などを話し合う予定だ。同日午前10時ごろ、一家犠牲者3人を遺族に引き渡し、事故現場で収拾した犠牲者179人全員が遺族のもとに戻った。8日ごろ、ほとんどの犠牲者の出棺手続きが終わるものとみられる。パク・ハンシン遺族代表は「遺族たちに『葬儀を終えた後、空港に再び集まってほしい』と要請し、ほとんどの遺族が賛成の意思を明らかにした」と話した。 一方、全羅南道は務安空港近くに務安チェジュ航空惨事追悼公園を作ることにした。務安チェジュ航空惨事追悼公園は460億ウォン(約50億円)を投入し、務安空港近隣に7万平方メートル規模で作られる予定だ。追悼公園には追悼塔や追悼ホール、訪問客センターをはじめ遺族を癒やすための森と庭園が設置される。全羅南道は追悼公園の建設と国レベルでの体系的な支援のために務安チェジュ航空惨事被害支援特別法の制定も推進する。