背が低いのを問題視されて英5部へ。スペイン代表まで上り詰めたアーセナルGKラジャの知られざるシンデレラストーリー【現地発コラム】
「信じられないメンタルの持ち主だよ」
2019年夏、当時チャンピオンシップ(イングランド2部)に所属していたブレントフォードはダビド・ラジャとサラゴサ育ちのエクアドル人MF、ジョエル・バレンシアを同時に獲得した。 【画像】2024年夏の移籍市場で新天地を求めた名手たちを一挙紹介! 2人はすぐに意気投合し、ラジャの自宅で多くの時間を一緒に過ごした。「僕の家より大きかったよ」と現在ポーランドリーグ2部のザグウェンビェ・ソスノヴィエツでプレーするバレンシアは笑う。 そんなある日のことだ。ラジャの部屋に入ると、ルートのように壁にたくさんの附箋が貼られていたという。「プレミアリーグでプレーすること、スペイン代表でプレーすることといった具合に目標リストのようになっていた」とバレンシアは振り返る。 当時のラジャにははるか遠い目標だったが、バレンシアには決して不可能には見えなかった。実際、一緒に練習するようになると、何度も同じ言葉をかけたという。 「お前ならきっと代表でプレーできるぞって。しつこいと思われるほどにね。それで賭けをしたこともある。他のチームやプレミアでプレーするようにあれば、実力が評価されるって確信があった」 ラジャの言葉もバレンシアの“信者ぶり”を裏付ける。「ジョエルは僕の可能性を誰よりも信じてくれた。『数年後には代表になれるよ』って口癖のように言われていたよ」。2人はウェンブリーで行われたEURO2020準決勝のスペイン対イタリア戦を一緒に観戦。それから9か月後の2022年3月、ラジャはスペイン代表に初招集され、同月26日のアルバニアとの親善試合でデビューを果たした。 さらにこの9月の国際マッチウィークでラジャはUEFAネーションズリーグのセルビア戦とスイス戦で2戦連続フル出場。今夏にスペイン代表がEUROの王者に輝いた4日後、正GKのウナイ・シモンが右手首の手術を受け、チャンスが回ってきた。 バレンシアはラジャの成功の秘訣を分析する。「ゴールキーパーは特にミスが目立つポジションだ。そしてダビドはそれを事実として受け入れることができる。だからミスをしても、次のプレーで何事もなかったかのようにビッグセーブを見せる。信じられないメンタルの持ち主だよ。リスクを冒しミスもするけど、彼の場合はそれ以上のリターンを得ている。彼は頭の中で常に『俺がNO.1だ』と自分に言い聞かせ続けていると思う」
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