野田秀樹「70代最初の新作を海外へ」2年後の構想語る 松本潤ら出演のロンドン公演報告会で
演出家、俳優の野田秀樹(68)が12日、都内で、ロンドンで上演した作、演出のNODA・MAP公演「Love in Action」(日本での上演題名「正三角関係」)の報告会を行った。同作は、松本潤(41)長澤まさみ(37)永山瑛太(41)らが出演し、日本で76公演を行った後、ロンドン公演で大千秋楽を迎えた。 【写真】ロンドン公演報告会を行った野田秀樹 野田は「大盛況で大好評でありました。気持ちが届いたんだなと思いました」と、カーテンコールの映像を見ながら振り返った。長崎の原爆投下前夜に起こった殺人事件を描いた作品で、野田は「日本が唯一の被爆国と言いますが、現実にどれだけ我々がちゃんと認識できているのか。自分たちに返ってくる問題」とし、ロンドン公演が決定したことが、原爆をテーマにするきっかけにもなったという。 海外公演を行う意義について「国内にいると、そういうつもりはなくても、少しずつぬるま湯に陥っていく。自分がやっている演劇の現状も知るし、何をやっているかも見えてくる」と語った。 今後も海外公演を続けていくとし「再来年(26年)は新作を海外にもっていきたい。来年は新作を作らないので、この作品(正三角関係)が60代最後の作品。再来年が70代最初の作品です」と話した。 松本、長澤、永山は3兄弟を演じた。アジア圏からの観客も多く、イギリス人観客も異例の状況に驚いたり、喜んだりしていたという。野田は「松本を起用したのは、長年一緒にワークショップをやってきて、仕事をしてみたいなと思ったから。彼で人を呼ぼうという訳ではなかったけど結果的には…。彼の人気を見くびっていました」と笑った。