Jリーグ“最強”クラブは? パワーランキング24位タイ。J2でまさかの残留争いも…。自慢の育成力に希望
サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものもある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
24位タイ:大分トリニータ(148) 2024リーグ戦成績:16位(J2) 2024シーズンホームグロウン人数:11人(5位タイ) 2024リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:1万360人(22位) 2023年度営業収益:18億6100万円(31位) 大分トリニータは、2024シーズンの明治安田J2リーグを16位でフィニッシュした。2021シーズン以来となるJ1復帰を目指していたにも関わらず、蓋を開けてみれば最終節まで残留を争う事態に陥った。クラブ関係者にとって予想外のシーズンだったはずだ。だが、悲観ばかりする必要はないのかもしれない。クラブ力を測る各指標からは堅実な成長の跡が見て取れるからだ。 大分の2024シーズンホームゲーム平均入場者数は、2023シーズンの9,202人より1,158人多い1万360人だった。1年間を通して苦しい戦いが続いたチームを支えようと、9位だった2023シーズンを超える数のサポーターが本拠地『レゾナックドーム大分』(現:クラサスドーム大分)を訪れている。営業収益も微増しており、2023年度は前年度よりも3400万円増の18億6100万円を計上。着実に財政面の地盤を固めている。 そして、大分の未来を明るく照らしているのが育成力の充実度だ。2024シーズンのホームグロウン人数は11人で、これはリーグ5位タイの数字だ。2023シーズンが8人でリーグ14位タイだったことを踏まえると、クラブの将来を背負って立つ生え抜き選手たちの台頭がこの1年でさらに進んだことが分かる。やはり、西川周作や清武弘嗣、梅崎司といった名プレイヤーたちを輩出してきた大分ユースの力は伊達ではない。 クラブ力は間違いなく上昇曲線を描いている。あとは、J1復帰という目に見える結果を残すだけ。片野坂知宏監督が就任2年目を迎える今シーズンこそ、かつてJ1で巻き起こした“トリニータ旋風”を再び吹かせるチャンスだ。
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