イトーヨーカ堂が惣菜で圧倒的な差別化に挑む 新ブランド「ヨーク・デリ」立ち上げ一本化 ハトマークあしらい不退転の覚悟
新メニューの1つが、だし巻きたまご。 長期契約している産地のオリジナル卵を、新たに導入した玉子焼焼成専用機で店内調理し、店内焼きだし巻きたまごとして販売しているほか弁当にも活用している。 「通常の鉄板では1本つくるのに3分かかるが、専用機では2分30秒で2本つくれる」と伊藤弘雅取締役執行役員商品本部長は胸を張る。専用機は6月以降、102店舗へ順次導入される。 弁当については、ごはんを中核に位置付け、セブン-イレブン・ジャパンの協力を得て「京の米老舗 八代目儀兵衛」がごはんを監修。「お弁当にとって一番いいお米のブレンドをお願いした。ブレンドだけではなく、“冷めてもお米の甘味が出る”炊飯の仕方を含めてご指導いただいている」という。 通常のごはんも品揃えし、「八代目儀兵衛」のごはんにはシールやPOPなどで訴求している。
冷総菜は「ピースデリ」を中心にラインアップ。 地域メニューも積極的に取り入れていく。大森店では大田区の学校給食の人気メニューを再現した「たこぺったん」を販売している。 「ヨーク・デリ」のブランドロゴにはハトマークをあしらっている。純白の鳩には平和への思いを込め、「ヨーク」の言葉はIY衣料品PBの第1号が起源となっている。 山本社長は「ハトマークのロゴを使うということは、お客様を裏切ることはできない。それだけの思いと覚悟を持って『ヨーク・デリ』ブランドを育て上げたい」と力を込める。