住民避難に市民の声反映 意見交換終了、検討本格化 石垣市
石垣市は6日夜、国民保護に係る住民避難実施要領について、意見交換会を市役所で開催した。市はこれまで、市民会館や伊原間・川平両地区で意見交換会を開催しており、今回が4回目で最後の意見交換会となる。市は意見交換で出た声を今後の国や県との協議に生かし、避難計画の検討を本格化させる。 計画では、武力攻撃がない状態で新石垣空港から1日45便を出し、6日間で石垣や竹富、観光客も含めて全員を避難させる。 ただ、意見交換で中山義隆市長は「避難中に攻撃が始まる可能性もあるので、空港を24時間使用できるよう要望している。可能な限り、早く避難できる体制を作る」と、今後避難計画の詳細を検討する考えも示した。 現時点では、山口、大分、福岡の3県の宿泊施設などに1カ月程度避難するが、実際に避難する自治体は変わる可能性もあるとした。 市民は小学校の校区単位で避難し、子どもたちの学びにも対応できるよう配慮する。中山氏は「学校単位で児童生徒が一緒の方が良い。教諭も同行する」とした。財産の補償はあるのかとの問いには、国に早めの法整備を求める考えを示した。 参加した住民からは「要支援者は船舶ではなく、航空機で避難させるべき。避難の長期化に備え、2万戸の仮設住宅の整備をお願いする」「ペットと共に避難する人も航空便を利用させるべき。日本本土の国民にも先島で議論される住民避難について、情報を伝えるべき」との意見が出た。