リングに乱入→何度も失神…MLB永久追放、大谷翔平ファンから“嫌われた英雄”ピート・ローズはなぜプロレス界で愛されたのか?
先月、米大リーグのロサンゼルス・ドジャース大谷翔平の元通訳、水原一平氏による違法賭博問題が発覚した際、「大谷は第2のピート・ローズになるのではないか」と心配する声が聞かれた。 【写真】“嫌われた英雄”ピート・ローズのメジャーリーガー時代、見たことある? MLB永久追放前の姿を写真で見る。 ピート・ローズは大リーグ歴代1位の通算4256安打という不滅の記録を打ち立てた偉大なプレイヤーでありながら、1989年のシンシナティ・レッズ監督時代に野球賭博への関与が発覚し、MLBを永久追放になった“堕ちた英雄”。今回の違法賭博問題が発覚した際、ロサンゼルスではスポーツベッティングが禁止されていることから、LAの地元紙などでは、大谷も賭博に関わるか水原氏の行為を知っていた場合は、最悪の場合、ピート・ローズと同じように永久追放される可能性もあるのではないかと報じられたのだ。
大谷翔平を皮肉って物議を醸したピート・ローズ
その後、3月26日に大谷が会見を開き疑惑を全面否定。現在のところMLBも大谷本人を問題視していないが、この時、ピート・ローズがインスタグラムで「70年代、80年代に通訳がいれば(自分も)無罪放免だった」と、大谷を皮肉るようなコメントを出して、大谷ファンのヒートを買った。 ピート・ローズは2016年に自身の持つメジャー通算最多安打数をイチローが日米通算ながら抜いた際も「彼は殿堂入りするに値する選手だが、日本の記録をメジャーの数に足すことはハイスクールの記録を足すようなものだ」と発言し、物議を醸している(その後、イチローがメジャー3000安打を達成した際は素直に祝福)。 イチローと大谷翔平という日本が誇る2大ベースボールヒーローを語る上で、偉大な功績の評価基準と、歴史に残る不祥事の過去の両方で名前が出てくるピート・ローズ。なんとも業が深いダークヒーローだ。
ピート・ローズとプロレス界の意外な関係
そんなピート・ローズは、じつはプロレス界とも深い関わりを持っている。世界最大のプロレス団体WWEが、1998年3月に年間最大のイベント『レッスルマニア14』を開催した際、スペシャルリングアナウンサーとして、ピート・ローズを起用したのだ。 タキシード姿でリングに上がり、マイクを握って尊大に振る舞うピート・ローズに対しWWEのオーディエンスはわずかな拍手と大きなブーイングで迎えた。そこに登場したのが、“墓掘り人”アンダーテイカーの“弟”として知られるケインだ。 ケインは公称身長213cmの巨体を誇り、炎をイメージした赤のコスチュームから「ビッグレッドマシン」の異名を持つレスラーだが、ピート・ローズもまた現役時代にレッズの安打製造機として「ビッグレッドマシン」と呼ばれた、言わば「ビッグレッドマシン」の元祖。そのためWWEへの登場も「俺こそが真のビッグレッドマシン。あいつ(ケイン)はニセモノだ」と、いちゃもんをつけていたという伏線があったのだ。 結局、ふたりの「ビッグレッドマシン」がリング上で並び立つやいなや、ケインはピート・ローズの首根っこをつかむとそのまま逆さに抱え上げ、ツームストン・パイルドライバーで容赦なく頭からマットに突き刺し、あわれピート・ローズはそのままリングで失神。担架で運ばれるハメとなる。
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