元立行司木村庄之助・今岡さん、本格土俵さばき 布部相撲大会に来場、トークショーも 島根県安来市
大相撲の第38代立行司木村庄之助を務めた今岡英樹さん(65)=出雲市出身=が29日、島根県安来市広瀬町布部の「布部相撲大会」に来場した。地区の相撲場で小学生の取組をさばき、トークショーで行司としての経験を披露した。 【インタビュー】第38代木村庄之助 今岡さん「寂しさもあるが、ほっと」 古里の応援、励みに頑張れた
今岡さんは出雲第二中学校から高田川部屋入りし、1975年に初土俵。2023年12月に行司の最高位、木村庄之助に昇格し、9月の秋場所で引退した。 相撲大会では本場所さながらに児童の熱戦を仕切ると、集まった観客から大きな拍手が湧いた。 近くの布部小学校体育館でトークショーがあり、150人が参加した。子どもたちの取組を「粘りがすごい。この町では粘り強い子どもたちが育っている」と喜んだ。 行司の仕事について「失敗が責められる仕事で、日々精進してここまできた。寂しいけどほっとした」と振り返った。 児童からの「どうやって木村庄之助まで駆け上がったのか」という質問に「一つ失敗したら二つ成功しようという思いで取り組んできた」と説明。「その繰り返しがプラスを呼ぶ。人は認めてくれないけど、神様が認めてくれる」と厳しい世界で、地道に取り組んできた覚悟と経験を伝えた。