「3分30秒」のプレゼンが決め手 !?21世紀枠はどのような理由で選出されるのか?
本日、第96回選抜高等学校野球大会の出場32校が発表される。毎年注目の「21世紀枠」、今年は1枠減の「2」となったが、この枠は一般枠で議論される「チームの総合力」や「成績」ではなく、選考委員の前で行われるプレゼンテーションが勝負のカギを握る、といわれている。 21世紀枠の選考は「21世紀枠候補校・推薦理由説明会」で行われる。各地区の高野連の理事もしくは該当校の都道府県の理事長が、21世紀枠特別選考委員に対して推薦校の特色や取り組みをプレゼンする。その時間はわずか3分30秒である。 過去の特別選考委員はノンフィクション作家の佐山 和夫氏など著名人の方が加わっている。選考委員長の心に響くプレゼンができるか。 去年の例を振り返りたい。 選出されたのは、城東(徳島)、氷見(富山)、石橋(栃木)の3校だった。 城東は文武両道を掲げ、選手12人、マネージャー1人の部員13人の少人数で、22年の秋の県大会4位に。女子マネージャーの永野 悠菜さんが野球未経験ながら、ノックを打つ練習を始め、内野ノックを任されるほどの技術を身につけた。こうした面も評価され、選出に至った。永野さんは初戦の東海大菅生(東京)戦の試合前に試合前ノックを実現。甲子園大会で女子マネージャーがノックを打つのは史上初となった。 氷見は選手17人のほとんどが氷見市出身で、楽天入りした青野 拓海内野手も氷見市出身だ。青野を中心としたチームは22年の県大会で優勝。秋季北信越大会でもベスト8入りと実績を残した。さらに小学生向けの野球教室を開き、地域貢献にも積極的だった。 石橋は過去2回、関東地区の21世紀枠の推薦校に選ばれた経験があり3度目の正直で選出された。文武両道を実践するだけではなく、12月に、地域の小学生を野球教室だけではなく、NPО法人「医療サポート栃木」と協力しながら、肘、肩の検診を行い、障害予防に努めていた。こういう活動を行いながら、22年秋の県大会はベスト4入りするなど、県大会の上位常連にもなる実力校である。 昨年の3校は「文武両道」「地域貢献活動」を行いながら、大会でも結果を残したことが評価のポイントになったようだ。 今年の各地区の21世紀枠の推薦校は以下の通り。 北海道 別海 東北 仙台一(宮城) 関東・東京 水戸一(茨城) 東海 帝京大可児(岐阜) 北信越 富山北部(富山) 近畿 田辺(和歌山) 中国 岡山城東(岡山) 四国 大洲(愛媛) 九州 鶴丸(鹿児島) この9校を推薦する各高野連の理事らはどうアピールするのか、注目だ。 【動画】貴重シーン!永野 悠菜がチームメイトへノックを打つ!