憧れのセレブキッチンの全貌を公開!豪邸建築家によるこだわりの高級キッチン、一体どこが違うのか
収納スペースを増やすだけでは完成しないところがキッチン収納の難しさ。朝食・昼食・夕食、平日と週末、日常と来客時と、さまざまな食のシーンが繰り広げられるキッチンで機能的で無駄のない動線、美しく優雅な所作・動作を実現するためには、どのような工夫が必要なのでしょうか? 【写真集】セレブキッチンをつくるには?美しく使い勝手抜群の収納術 今回は、人気の豪邸建築家、バケラッタの森山善之さんと、オーダーキッチンメーカー、リネアタラーラの水谷洋子さんがタッグを組んだMTA houseを例に、家の主役を美しくキープするための機能的な収納計画を分析します。
1 優雅な所作でおもてなしを
来客をもてなすならば、ゲストがリラックスして過ごせる場を演出したいもの。ゲスト用のダイニングテーブルの後ろ側にバー・カフェコーナーを設け、優雅に飲み物をサーブできるようにしています。
2 作業に合わせてしまう場所を決める
作業の多いコンロ付近はキッチンの要。調味料はコンロ左下に配置することで片手で出し入れできるようにしています。調理器具類は一歩も動かず取り出せるようにコンロ下へ。作業台下部は普段使いの食器やカトラリーを収納しています。
3 用途と機能を対で考えて動線を短くする
日常使いの冷蔵庫(左)は家族用テーブルの近くに。中央はストック中心の冷凍庫。右端は、来客が自由に開けて使えるゲスト用冷蔵庫です。用途に合わせ、無駄な動きがないように配置を決めています。
4 扉の開閉は使い方に合わせる
収納扉は場所ごとに開閉方法を変更しています。脚立に乗って使う最上段は内部を一度に見渡せる観音開き、コンロ側から使う扉は左開きなど細かく設計。扉の開き方1つが作業効率に大きく影響します。家電用の棚の扉は日常では戸袋にイン。
5 ゴミ出しの手間を軽減する分別
オープンキッチンではゴミ箱のビルトインは必須。リサイクルにも考慮し、シンク下を4分割してあらかじめ分別できるようにしています。これにより、コンパクトな動線と、その後のゴミ出しの手間を軽減させました。
6 テーブル上は何もない美しい状態をキープ
キッチンから続くカウンター。主に家族が使う日常用のテーブルの裏側に、浅めの収納棚を設置しました。リモコンなどのこまごまとしたもののほか、カトラリーやペーパータオルなどをしまう場にしています。 コロナ禍をきっかけに、キッチンが家の中心になり、その用途が調理の場だけでなく、おもてなしやコミュニケーションの場など広がりをみせています。1つの場所で複数の目的に対応できる収納計画をすることで、キッチンがインテリアとして美しく保たれるのです。