なぜ大晦日RIZINでYA-MANとの因縁MMAマッチの決まった平本蓮は「絶対に朝倉未来と戦いたい」と訴えたのか?
大晦日の総合格闘技イベント「RIZIN.45」(さいたまスーパーアリーナ)の追加対戦カード発表会見が10日、都内で一般のファンを集めて行われ、X(旧ツイッター)上で舌戦を繰り広げていた平本蓮(25、剛毅會)とYA-MAN(27、TARGET SHIBUYA)がMMAマッチで対戦することが正式決定した。会見でも火花を散らした2人だが、平本は一方でYA-MANが11月19日にTKOした朝倉未来(31、JAPAN TOP TEAM)へ抱く憧憬の思いを告白。YA-MANに勝った先に「絶対に朝倉未来と試合がしたい」と訴えた。
「魔裟斗さんに謝れ!」
SNS空間からリアルな舞台へ。大晦日の対戦が正式発表された記者会見で同席した犬猿の2人、平本とYA-MANが一触即発の雰囲気を漂わせた。 口火を切ったのは、朝倉を77秒で衝撃TKOしたYA-MANだった。 「お前、リングでやれて本当によかったな。街中で会ったら、ぶっ飛ばしてやろうと思っていたからな」 11月19日の「FIGHT CLUB」では、リングサイドで観戦していた平本へマイクを持って喧嘩を売った。ABEMAの企画で朝倉戦へ向けた記者会見を批判し、判定決着なしのルールを「台本通り」と揶揄した平本へ募らせていた私怨を、直接、顔を合わせた会見でいきなりぶつけた。 平本も「お前、俺が呼んでも来なかったじゃん」と応戦した。 RIZINの榊原信行CEO(60)をはさむ形で、壇上に並んでいた2人が一気にヒートアップした。 「俺が行ったら、脅迫だって警察を呼ぶ予定だったんだろう」 YA-MANの売り言葉に,「呼ぶよ。ヤクザごっこやってるんじゃねえよ。格闘家だろ。子どもたちに悪い影響を与えるからやめろ」と平本も一歩も引かない。 しかし、直後からは一転して「ちょっと本音をみなさんに語ろうかな」と、胸中に秘めてきた思いを語り始めた。 それは平本がSNS上で挑発を続けた結果として、一時は法的措置を取るとまで示唆された因縁がある朝倉に抱いてきた憧憬の念だった。 「20歳のときにK-1にいて、そのときにすごく不安だった。いつ崩壊するかも分からない状況で、孤独もあったし怖かった。そのタイミングで朝倉未来が現れた。本当にシンパシーを感じたというか、すごく感動した。こんな面白い選手を待っていたというか」 RIZINと契約し、MMAへ転向したのも朝倉がいたからだと続けた。 「どうやって盛り上げていけばいいのか、と考えたときに、とにかく(朝倉に)噛みついてやろうと。バカにされたし、いろいろと言われたけど、自分で話題を作って弥益ドミネーター聡志選手に勝利して、もう少しで勝負できるかも、というところで斎藤裕選手に負けた。なぜ自分で積み上げてきたものを逃してしまったのかと今年の夏は腐っていた」 4月の「RIZIN LANDMARK 5」で、元RIZINフェザー級王者の斎藤裕(36)に敗戦。肉体的にも精神的にも落ち込んでいた平本が目にしたのが、7月の「超RIZIN.2」でウガール・ケラモフ(31、アゼルバイジャン)に一本負けした朝倉の姿だった。 「そんなときにあいつ(未来)がケラモフと戦ったりして、表現の仕方はいろいろあるけど、僕的に勇気をもらっていた部分があった。年末へ向けて(榊原)社長と相談していたなかで、悪口キャラを一度始めたら貫かなきゃいけないのか、やめたら食っていけなくなるんじゃないか、といった不安もあったけど、もう関係ねえなって」
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