JALと新生J VALUE、タイへ農水産品の輸出拡大 バンコク・トンロー市場活用
日本航空(JAL/JL、9201)とタイのJ VALUEは10月17日、日本産生鮮品を扱うバンコクの卸売市場「トンロー日本市場」で、日本の農水産品輸出を拡大する新たな協業を始める基本合意書を締結したと発表した。 【写真】日本から届いた生鮮品を販売するトンロー日本市場 トンロー日本市場は2018年6月9日に、タイ初の日本生鮮卸売市場として「バンコクの青山」とも言われるスクンビット・トンロー地区にオープン。これまでのJ VALUEは、JAL傘下のJALUX(ジャルックス)が中心となって事業を進め、日本のスタッフを中心に現地の日本人シェフ向けを中心とした事業展開を行ってきた。今後はタイ在住の日本人向けに加えて、タイのニーズに応じた展開を図るため、現地でエンターテインメント事業を展開するGYu Creativeが出資比率51%、仕入れに定評がある日本の卸会社みこしが同49%の共同運営に改めた新生J VALUEが運営する。 JALの貨物郵便本部事業推進部の梅原秀彦部長によると、現地での官公庁との繋がりやタイ人オーナーならではのマーケティングが可能になり、タイ側のニーズに合った店舗運営が出来るようになったという。 新体制となったトンローの事業を、JALは物流面を中心にサポートし、JALグループのジュピター・グローバル・リミテッド(JUPITER GLOBAL LIMITED、香港)とともに通関・地上配送を含む空地一体となった物流ネットワークを形成する。 JALグループは全国各地から農水産品の輸出支援に力を入れており、トンローを起点にタイ国内でのイベントなどで認知度を高め、輸出増や訪日需要の拡大につなげる。
Tadayuki YOSHIKAWA