目の健康促進に役立つ6つの栄養素と「20-20-20」のルールとは?
デジタル機器の画面から目が受ける影響は大変なもの。目の健康を日常的に守るポイントを専門家に聞いた
私たちは、歯や肌、髪といった顔のパーツのケアに多くの時間とお金を費やしている。そのくせ、目が日常的に受けている負担については、それほど深く考えない。【レオニー・ヘルム】 【動画】パリ五輪「女子体操」に夢中になるネコたち テレビの前に陣取って... デジタル機器のスクリーンに向き合う時間が急増した今、目はこれまでにないプレッシャーにさらされている。目の健康を保つために、やれることは何でもやるべきだ。 検眼医でアメリカ検眼協会(AOA)の会長を務めるロナルド・ベナーに、目の健康を保つ簡単な方法を聞いた。 「近視、遠視、乱視、老眼などの屈折異常は、視力障害の最も一般的な原因」と、ベナーは言う。 「これらの症状は、コンタクトレンズの不適切な衛生状態(例えばレンズを着けたまま泳いだり、眠 ったりするなど)や、不正確な処方箋で作った眼鏡やコンタクトレンズの着用、デジタル機器の使いすぎ、あるいは適切な保護眼鏡を着用しなかったことによっても起こる」 目の問題の一部は加齢が原因で、大抵は40代半ばくらいから起こる。 「特に本を読んだりデジタル機器を使う際に、近いものがはっきり見えないという問題が出てくる。ほかには、遠くのものが見えにくい、暗い所や夜間に見えにくい、光やまぶしさに過敏になる......などがある」
目を守る「20-20-20」のルールとは?
【「20-20-20」が効果あり】 加齢による問題だと聞けば、軽く考えてしまうかもしれない。だが、加齢黄斑変性や白内障、緑内障など、より深刻な問題の兆候の可能性もある。 「目の問題は、明らかな兆候や症状がないまま進行することがある。かなり重くなるまで気付かないことも多い。しかし視力を脅かす病気の多くは、早期の診断によって治せたり、進行を遅らせることができる」と、ベナーは言う。 そのため目の健康状態に関係なく、年に1度は定期検診を受けることが大切だ。 コンピューターのない生活は、もう考えにくい。画面を見続けることが目に与える影響はいくつもあるが、最も一般的なのは疲れ目。まばたきをすると、ぼやけていたものがよく見えるような感覚があれば、それは眼精疲労だ。 「目を2~3秒つぶり、また開けるという、まばたき運動を繰り返すと、スクリーンを見続けることで生じた眼精疲労には効果がある」と、ベナーは言う。 「定期的に休憩を取り、理想的には外を散歩するなど、近くのものを見続けないようにするといい」 ベナーが勧めるのは「20-20-20」のルールだ。 「電子機器やコンピューターを使うときは、20分ごとに20秒の休憩を取り、20フィート(約6メートル)離れたものを見るといい」 ほかにベナーが挙げる賢い目のメンテナンス法は──。 ■紫外線から目を守る 冬でも目が日光にさらされる時間が長いほど、白内障や加齢黄斑変性などのリスクが高まる。紫外線を適切にカットするサングラスを選ぶこと。 ■定期的に運動をする 運動は血液の循環をよくし、目への酸素供給を増やし、毒素を排出するのに役立つ。 ■たばこを吸わない 喫煙は危険な化学物質に目をさらし、加齢黄斑変性や白内障の発症リスクを高める。 ■健康的な食事を取る 健康的な食事は、多くの身体機能や能力を維持する上で大切だ。 「栄養が目の健康にどのような影響を与えるかについては、考慮すべきさまざまな要因があり、個人によっても異なる」と、ベナーは言う。 「オーガニックの牧草で育った牛肉には、オメガ3脂肪酸やビタミンB群、アミノ酸、それに鉄やマンガンなどの微量ミネラルが含まれており、目にいい影響を与える。抗酸化作用のあるホウレンソウなどの緑黄色野菜も目にいい」