【特集】プロ野球とレスリング~トップ同士の異色対談~レスリング日本代表 樋口黎×鳥谷敬(読売テレビ「あすリートPlus」)
◆パリオリンピック金メダル候補 ミキハウス樋口黎
ナビゲーターの鳥谷敬さんが名門・日本体育大学のレスリング部を訪ねました。注目は、大阪府出身でミキハウスに所属するフリースタイル57kg級の樋口黎(ひぐち・れい)選手。2016年のリオデジャネイロオリンピックで銀メダルを獲得し、おととしの世界選手権では見事優勝を飾りました。今年のパリオリンピックのメダルの候補として挙がる樋口選手に、鳥谷さんはレスリング部の練習に参加し、部員たちとともに汗を流した後、樋口選手と対談を行いました。 純黒のプライド ~天理大学ラグビー部 2021 激闘の記録 ~
◆ レスリング選手にとって“オリンピック”とは
これまで、さまざまな競技の選手の話を聞いてきた鳥谷さん。レスリング競技について、樋口選手が考えるオリンピックへの想いを尋ねました。 (鳥谷)「例えばスケートボードの選手たちは、自分の技をどんどん編み出していきたいから挑戦する意欲が強いけど、競技を広めるためにはオリンピックで安定して勝たないといけない。オリンピックの捉え方って競技によって違うんですよね。レスリング選手である樋口さんは、オリンピックをどう捉えていますか?」 (樋口)「レスリング競技としては、オリンピックが1番大きな大会です。日本で同じ階級で1人しか出場できないですし、金メダルをとるという責務を果たさないといけない。僕自身、使命を背負っていると思うので、それに向けて恥じない戦いをしたいですね」 (鳥谷)「負ける怖さというのはありますか?」 (樋口)「僕のレスリングは攻め続けるスタイルなので、そういうことはあんまり考えていないです。よく“オリンピックには魔物がいる”と言われるけど、あまり変わらなくて。1試合1試合、ちゃんと勝って自分のベストパフォーマンスを出すことのみに専念することが大事だと思っています。負けたらどうするかというより、どうやって圧倒して勝つかを考えてやっています」
◆結婚、世界一、特別な2023年
樋口選手は去年1月、元レスリング選手だった優貴(ゆき)さんと結婚しました。その年の9月にセルビアで行われた世界選手権では、大一番で11対0と圧勝し、パリオリンピックの切符を掴みました。2023年は樋口選手にとって特別な1年となったのです。 (鳥谷)「結婚して変わったことはありますか?」 (樋口)「特に変わったことは本当になくて…よく妻からも“全く変わってないね”と言われます。それがいいところでもあり、悪いところでもあると思うので、ちゃんと大人になっていかないといけないなと感じています(笑)」 (鳥谷)「将来子どもが生まれたらレスリングをさせたいと思いますか?」 (樋口)「させないと思います(笑)。というよりは、親としては無理やり何かをやらせるよりも、自分の人生ですから、興味を示したこと・やりたいことを一生懸命やっていってもらいたいと思っています」