鶴岡・出羽三山神社の恒例行事「松の勧進」始まる
鶴岡市の出羽三山神社の恒例行事「松の勧進」が15日、同市羽黒町手向地区で始まった。山伏たちがほら貝の音を響かせながら宿坊街を練り歩き、冬の訪れを告げた。 大みそかから元旦にかけて行われる同神社の「松例祭」の浄財を募る行事で、江戸時代から続く。山伏の最高位で祭りの主役となる「松聖(まつひじり)」の位上(いじょう)と先途(せんど)の2人が、補佐役の「小聖(こひじり)」らと共に各家を回り、家内安全などを願う札を配る。 この日は位上の星野博さん(63)と先途の小関知之さん(65)ら15人ほどが参加した。午前8時半ごろに随神門を出発し、同地区内を巡った。来月1日からは旧鶴岡市内に入り、年末まで繰り広げられる。 山伏を出迎えた無職碓氷マサさん(80)は「ほら貝の音を聞くと、一気に冬がやってきたと感じる」と目を細めていた。