ゴルフのプレーに「笑顔」は効果的!? パフォーマンスが上がる「表情」の作り方を専門家が解説。「無表情」にも多くのメリットがあった!
◆無表情がいいタイプ 【集中力が高い人・内省的な人・感情が一定な人・戦略的な人】 感情の起伏が激しく、興奮すると同時に次打が不安で気になり動作がぎこちない。 このタイプは「無表情」。態度や姿勢を一定に保ち堂々としたプレーを心掛ける。 以上のように、「笑顔がいいタイプの人」と「無表情がいいタイプの人」。どちらの勝負顔を選択したらいいかのタイプ分けを笠原教授に教えてもらった。自分はどちらのタイプが合うかを判断し、実際にラウンドでやってみよう。 その際のアドバイスを笠原教授にしてもらった。 「『笑顔』や『無表情』で1ラウンドを通すのは難しいので、まずお勧めするのは、それぞれの『アティチュード・コントロール』にフォーカスしたプレーを、ショットの前後2分間でやってみてください。打った後の結果は気にせず、とにかく笑顔や無表情で2分間やる癖をつけることから始めてみましょう」
笑顔のメリット(まとめ)
①ストレスの軽減 笑顔を作ることで、脳内でストレスを感じる際に分泌されるコルチゾールのレベルが下がることが科学的に示されている。ストレス管理がパフォーマンスに直結するゴルフでは、笑顔は重要な“スキル”だ。 ②ポジティブな感情の促進 笑顔は脳にポジティブなシグナルを送り、幸福感や満足感を生み出すエンドルフィンの放出を促す。これにより、プレッシャーが高い状況でも落ち着いてプレーを続けることができる。 ③自己効力感の向上 笑顔には自己効力感(自信)を高める作用があるとされる。自己効力感が高まると、自分のスキルに対する信頼が増し、挑戦的なショットにポジティブに取り組むプレーができるようになる。 ④緊張時の心拍数の低下 心理学においては、笑顔がポジティブな感情や心拍数の低下など良いパフォーマンスを生み出す落ち着いた状況をつくる。
無表情のメリット(まとめ)
①感情の中立性の維持 先に“表情を変える”という行動を起こすと、自分の感情をコントロールできるようになるという方法があり、これで自身の感情をニュートラルに保てると、一定のパフォーマンス維持に繋がる。 ②プレッシャーへの耐性アップ 無表情を保つことは、感情の動きを内部にとどめ、集中力を維持することに繋がる。プレッシャーの多い状況下で集中力を切らさず冷静さを保つのに役立つ。 ③自己制御の向上 感情を顕在化させず内部で処理することは、自己制御能力の向上につながる。無表情を保つことは、感情に振り回されず目の前のタスク(一打)に集中する力を養う。 ④対戦相手への影響 無表情は対戦相手に自分の感情を読ませないことで、心理戦を有利に進め、相手に自分のメンタル状態を判断させないことで、不確実性を与えることができる。 TEXT/Masaaki Furuya PHOTO/Hiroyuk iOkazawa、Shinji Osawa、Blue SkyPhotos ※週刊ゴルフダイジェスト2023年12月5日号「ここぞというときの”勝負顔”を作ろう!」より
週刊ゴルフダイジェスト