ゴルフのプレーに「笑顔」は効果的!? パフォーマンスが上がる「表情」の作り方を専門家が解説。「無表情」にも多くのメリットがあった!
「感情を一定にしたいから表情を一定にする」(イチロー選手)
「笑顔」の対極とも言える、ラグビーの稲垣啓太選手のような「無表情」もまた、“勝負顔”であると笠原教授はいう。 「元々ポジティブで明るい人や、普段から表情筋を使って笑顔に慣れている女性は笑顔に抵抗がなく、逆に男らしさのようなジェンダー規範が邪魔をして男性は笑顔を作りづらい。そういう人は『無表情』でいいんです。イチロー選手は現役時代に、『感情を一定にしたいから表情を一定にする』と言っていました。そういう人にとって、笑顔は感情が上がってしまう部分もあるので、試合中は好ましくないこともある。だから無表情がいいわけです」 笑顔には自己効力感のアップなど様々な効用があったが、無表情にも多くのメリットが見込まれるという。
松山英樹は『無表情』のタイプ
「松山英樹選手は『無表情』のタイプのプレーヤーです。本人は緊張するとコメントをしていますが、全くそうは見えません。堂々としたプレーで自信がみなぎるアティチュード・コントロールにより、内面の緊張がわからないわけです。 ポイントは『姿勢』で、背筋を伸ばすという身体的な行動が脳に影響を及ぼし、決断力や積極性に関わるホルモンのテストステロンの増加を促し、逆にストレスホルモンのコルチゾールを低下させます。さらに、無表情で感情を一定にすることで歩きも一定のテンポになります。実は貧乏ゆすりのような一定のテンポはリラックス系統のホルモンのセロトニンを出す効果もあり緊張を緩和します」 さらに、“勝負顔を作る”。つまり、表情の変化によって感情のコントロールを意図的に自分の力でできるようになると、困難な状況を打破する力を高めることにも繋がるのだ。
笑顔か無表情のどちらかを2分間続けてみる
◆笑顔がいいタイプの人 【ポジティブな人・社交的な人・自己顕示欲が得意な人・リラックスした人】 ポジティブ思考でテンションが上がり過ぎて、次打をミスしやすい。 意気込み過ぎで顔に力が入り過ぎなので、口角を上げる「笑顔」のプレーで余分な力を抜く。