『メタリックルージュ』ボンズ制作陣とキャストが集結 ルージュの“ギャップ”は制作で特に意識、企画の裏事情も語る
フジテレビ「+Ultra」ほかにて放送中のアニメ『メタリックルージュ』より、本作の第八幕・第九幕(第8~9話)の舞台挨拶付きスペシャル上映会が3日、池袋HUMAXシネマズにて開催された。イベントでは両エピソードの最速上映に加えて、ルジュ・レッドスターを演じる宮本侑芽さん、ナオミ・オルトマンを演じる黒沢ともよさん、総監修・シリーズ構成を務める出渕 裕さん、ボンズのプロデューサー南 雅彦さんが登壇した。〈オフィシャル〉 【画像】イベントフォト(全7枚) 最速上映後、出演陣が登壇すると、第九幕までの感想を聞かれた宮本さんは「ルジュが戦う理由がようやくわかってきた気がします。また、彼女がちょっとずつ大人になっているのを感じ、母のようにうれしく思いました」。一方、黒沢さんは「ルジュはグラディエーター(ルジュらネアンが戦闘時に変身(ディフォルム)する戦闘形態)の姿だとすごくカッコいいのに、侑芽ちゃんの声を聴いていると距離を感じないんですよね。絶妙なバランスのキャラクターだと思います。また、『この作品はまとめて一気に観たい』と言っていた友人がたくさんいたのが印象的で。『劇場版の作品を観ているようで面白かった』と感想をくれました」と綴る。 また、出渕さんは「ルジュは“ギャップ”を意識して作ったキャラクターなのですが、少女的なところに寄せていったほうがいいのか、それとも特撮ヒーロー的なところに振り切ったほうがいいのか、悩みました。妹(シアン)も出てきたことですし、『彼女を守らなきゃ』という気持ちも出てくるのではないかと」と先の展開を示唆するかのような気になるコメントも。 最後に南さんからは「近頃は諸事情があり、オリジナルロボットアニメの企画が通りづらいんですよね。そんななか、視聴者から『もっと先が観たい』という声が上がるような作品を作りたい、との想いで出渕さんと企画を立ち上げました」と裏話を交えた話も。 続いてアフレコに関するトークになると、アフレコは基本的に監督(堀 元宣さん)とキャストとのやり取りがメインで行なわれたそうで、出渕さんからは都度「こういうパターンの演技も聴いてみたい」といったリクエストが出ていたそう。これについて出渕さんは「宮本さんは『ギャップ』、黒沢さんは『ぶっ壊れ役』の演技ができると思っていたので、ふたりともまさに適役でした」と語り、南さんも「別作品でふたりの演技は知っていたので、安心して任せることができました」と語る場面も。 また、アフレコで印象的だったことを聞かれた宮本さんは「出渕さんが毎回パンを買ってきてくれていたのが印象に残っています」とコメントすると、出渕さんは「自宅から駅に向かう間に美味しいパン屋がたくさんあるので、差し入れにピッタリだと思い、持参していました」と経緯を説明した。(黒沢さんは「私は豆パンが特にお気に入りでした!」とのこと) また、『メタリックルージュ』は専門用語の多さが魅力のひとつということで、スクリーン上にたくさんの作品専門用語が表示される。ここでは出渕さんからコメントが。「アジモフコード」は有名な生化学者・作家、アイザック・アシモフからきているワードなのだが、SFにも造詣の深いメカニックデザイナー・宮武一貴氏からは「実はアイザック・ア【ジ】モフが正式な呼び名なんだよ」と教えられ、この表記になったと明かされたほか、黒沢さんは「『来訪者』や『〇〇局』など、物語が終盤になるにつれて難しいワードを読む機会が増えてきたので大変でした」と語った。 最後は来場者に向けてメッセージが贈られた。 「第十幕以降は金星を舞台に物語が進んでいきます。ルジュがどんな決断をするのか? 見守っていただけますと幸いです。またクライマックスでは大きな仕掛けを作っていますので、楽しみにしていてください」(南さん) 「本作は舞台が次々に変わっていく『ロードムービー』的な側面も持っている作品であり、金星がラストステージとなっています。キャラクター同士の関係も見えてくると思いますので、最後までお付き合いください」(出渕さん) 「ネアンという存在は私たちの世界の『AI』に近いものだと思います。『彼らの感情はどこからくるのだろう?』と漠然と考えるなかでのアフレコでした。生命として生きているものたちの関係性を楽しんでください」(黒沢さん) 「本日はスタッフの方々とお話でき、それをみなさんにお聞きいただけてうれしかったです。 私はナオミが何者なのか? 特に気になりました。第八幕で急展開を見せた『メタリックルージュ』、今後は怒涛の展開が待っていますので、よろしくお願いします!」(宮本さん)