<新風・’21センバツ上田西>支える人々/2 4人の女子マネジャー 選手の姿、動画に編集 /長野
◇練習時間短縮でも活躍多岐に 初のセンバツに臨む上田西ナインを陰で支えるのが4人の女子マネジャーだ。グラウンドには立たずとも、甲子園に懸ける思いは選手と変わらない。チームのために黒衣に徹する4人の取り組みを伝える。【皆川真仁】 2年生2人、1年生2人の計4人で裏方の仕事を一手に担う女子マネジャー。球場でのアナウンスから、掃除や洗濯、補食のおにぎり作りまで多岐にわたる仕事をこなし、チームを支えている。 現在は新型コロナウイルスの影響で平日は午後6時半に完全下校。練習時間の短縮で補食を作るスケジュールも例年よりタイトだが、鬼頭奈那さん(1年)は「握ったおにぎりを届けに行くと、必ず選手が『ありがとう』『いつもおいしい』とお礼を言ってくれる。それがとてもうれしい」。内堀果南さん(2年)は「選手に増量の成果が出ていると、おにぎりを作ってよかったな、と思います」とやりがいを語る。 数ある仕事の中でも特に力を入れているのが、原公彦前監督(現総監督)時代からマネジャーの伝統として引き継がれているイメージビデオの作成だ。 試合や日々の生活の中で選手たちの写真、動画を4人で分担して撮影。士気を高めるためポジティブな音楽やテロップを交えて編集し、試合直前に選手に視聴してもらう。試合ごとに制作するため連戦の際には夜中まで作業することもあるというが、桜林生成(きなり)さん(2年)は「自分たちが作ったものが少しでもモチベーションになって、こういう形(センバツ出場)になってよかった」と喜びを語る。 マネジャーの仕事や情報の授業で培った知識を生かして、センバツ出場が決まった1月29日には部のホームページをリニューアル(https://koushikiyakyu.uedanishi.ed.jp/)。桜林さんと飯嶋光彩(ひかり)さん(1年)が担当し、スマートフォンでの閲覧にも対応するサイトに一新した。桜林さんは同校新聞編集委員会の一員として部の広報活動にも尽力している。 1カ月後に控えるセンバツの夢舞台。初出場だが、結束力の強さはどこの強豪にも引けを取らない自信がある。内堀さんは「上下関係はしっかりあるけど本当に仲が良い(チーム)。他の高校に負けない力があると思うので、冬にしっかり練習して(センバツで)発揮してほしい」。桜林さんは「昨秋の北信越大会決勝(5―16で敗戦)の悔しさを忘れないで戦ってほしい」と選手の背中を押す。=つづく