「また浦和か」は「クラブが気の毒」 来場者の暴力行為…日本代表OBが警鐘を鳴らす選手との“溝”【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】一部のファン・サポーターの愚行で「また浦和か」と言われるのも気の毒
浦和レッズは8月22日、今月11日に開催されたJ1リーグ第26節サガン鳥栖戦において来場者による暴力行為があったとして、当該者に対して無期限入場禁止の処分を科したと発表した。15日に試合運営管理規定違反行為に及んだ来場者への処分を発表したなかでの“再発”となり、元日本代表DF栗原勇蔵氏は「一部の人の愚行で『また浦和か』と言われるのも気の毒」と率直な感想を述べている。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部) 【動画】「死ぬ気で掴もうとした男は誰?」浦和サポーターが“選手を叱責” ◇ ◇ ◇ 浦和によれば、8月11日に駅前不動産スタジアムで開催されたJ1第26節鳥栖戦で、来場者による試合運営管理規定違反行為が発生したという。 試合終了後、ある来場者が警備スタッフAに対し、ほかの来場者による撮影行為を中止させるように要求。当該撮影行為が、Jリーグの禁止する「他者の迷惑になるような撮影行為」に該当する可能性があったため、警備スタッフAが確認のため移動。警備スタッフAから引き継ぐ形で対応を行った警備スタッフBに対し、対応への不満から肩部を殴打する行為に及んだ。 事案発生直後、警備スタッフAからの報告に基づき、警備スタッフCと弊クラブセキュリティスタッフを交えた、来場者および警備スタッフBへの聞き取り、話し合いを実施。来場者が処分対象行為を認め、警備スタッフBへ謝罪を行い、警備スタッフBも謝罪を受け入れ、和解。その後、改めて浦和の競技運営本部所属スタッフ、およびセキュリティスタッフから来場者に対する事情聴取を実施。処分対象とする可能性が極めて高い旨を伝えるとともに、個人情報の確認を行った結果、遠隔地に居住している事実と高齢である事実が確認されたものの、処分の有無を問わず、後日浦和事務所への来訪を求めた場合にはそれに応じる旨の合意を得たうえで試合当日は解散となった。 8月12~15日の間に、「浦和レッドダイヤモンズサッカー試合運営管理規定」並びに「Jリーグ試合運営罰則規定」との照合と競技運営本部内での検討を経て、競技運営本部としての処分方針を決定。16日にコンプライアンス委員会を実施し、国内外を問わない、8月12日以降に行われる浦和レッズ、浦和レッズレディース、浦和レッズアカデミーが出場するすべての試合を対象とした無期限入場禁止となった。