蘭寿とむ&壮一帆、宝塚100周年トップの再集結に驚き 出会いから30年の同期生は「お互い何も変わらない」
◆音楽学校の出会いから30年 2人とも根っこの部分は今も変わらない
――お2人は、1994年宝塚音楽学校入学ですので、今年で出会いから30周年です。それぞれの第一印象は覚えていますか? 蘭寿:なんてスタイルのいい人だろうと。 壮:(笑)。待機ルームの座る位置が真逆だったんですよ。 蘭寿:遠かったんだよね。 壮:2人とも寮外生で帰る方向も真逆で。いろんな意味で真逆なんだけど、ずっとつるんでる。 蘭寿:組配属が同じ花組になってからは濃いですね。 ――30年経って、ここは変わらないなというところはどこでしょう? 壮:根っこの部分は変わらないです。穏やかな空気が流れて、それにみんなが癒やされる。 蘭寿:いいのか悪いのか、分からないですけどね。えりたん(壮の愛称)も変わらない。このまんまです、ずっと。面白くて。でもね、結構繊細なんです。 壮:えへへへ。 蘭寿:隠すんですよ(笑)。 ――退団から10年が経ち、柚香光さん、月城かなとさん、彩風咲奈さんと、お2人のトップ時代に新人公演で主演をされた後輩の皆さんが、トップになられ、立派に務めを果たされ卒業されました。皆さんの活躍をどのようにご覧になられましたか? 蘭寿:感慨深いですね。退団公演の新人公演で主演を務めてくれると、やっぱり印象に残っているんですよね。これからきっと宝塚を背負っていくんだろうなという気持ちになって。退団後、観劇に行くと、あの時あんな感じだったけれど、もう本当に立派な男役さんになられて!と、毎回感動しています。 壮:私は頼もしいなと思うのと同時に、ちょっと身内感覚でも見ちゃって。「うわ、オラオラしてる!」「うわぁ、カッコつけてる!」って(笑)。 蘭寿:それ、もうお母さん(笑)。 壮:「かっこいい!!!」「すてき!!!」というファン目線もありつつね(笑)。 そう言えば私、辞めてしばらくは、「壮さんが男役の燕尾を見ている時の顔がすごく怖い」って言われてた(笑)。燕尾じゃないフィナーレナンバーはそれぞれ衣裳も違うけど、燕尾の男役ナンバーはどの組も一緒じゃない。だからこそ組のカラーが如実に出る気がして。別にダメ出しをしようと思って見ているわけじゃないんだけど、そこだけ真剣に見ていたんだろうね。 蘭寿:みんなも気合いを入れているシーンだから、こっちも真剣な見方になっちゃうんだろうね。 ――今回の『RUNWAY』ですが、ここに注目してほしい!というポイントはどこでしょう? 蘭寿:きっと、男役娘役に戻るという意味じゃなく、みんな、今それぞれが歩んできた道を表現すると思うんです。それが一体化したときにどういうものが生まれるのか、すごく楽しみですね。私自身でいうと、どういうものになるのか全然想像がついていないんです(笑)。でも、100周年のメンバーだけじゃなく、はじめましての方もいらっしゃるので、皆さんと一緒に創り出し、生まれるものを自分も楽しみにして、お客様にも楽しんでいただけたらなと思っています。 壮:予想なんだけど、けっこうみんなバチバチに来ると思う。お互いすごく意識してくるんじゃないかな。いい意味でのバチバチで、宝塚時代とは違った、それぞれみんな今歩んでいる道に誇りを持って歩んでいるわけですから、その誇りを胸に、同じ板の上でいい意味で競い合いみたいなものを面白い感じで表現できたらなと思っています。 ――今回、お2人の相手役さんは残念ながら不参加となりますが、その分、新鮮な組み合わせも見られそうです。 壮:(夢咲)ねねちゃんはみんなと組みたい!って言ってたよ。 蘭寿:かわいい!(笑) ――意外な組み合わせとして、それぞれ娘役さんになってデュエットなどは… 壮:やれと言われればやりますけど、それが吉と出るかは…。 蘭寿:(笑)。 壮:初舞台の衣裳を着せるとかはやめてほしい!(笑) 蘭寿:それはなしで!(笑) ――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。 蘭寿:楽しみにしてくださっているという声をたくさん聞くので、それだけでも励みになりますし、10年経って、それまでを継承してきた人たちみんなで、今だからこそできる想像もつかないステージが生まれるんじゃないかと思います。ぜひ期待して観に来ていただければと思います。 壮:私はいろいろなOG公演に出させていただいてきて、今回はかなり大きな改革だと思うんです。演出家さんも変わりますし、いつもと違ったOG公演になるのではないかと思います。その分お客さんの期待値も高いと思うので、その期待を上回るものをちゃんとお見せしないといけないと気を引き締めて臨みたいと思っています。ご期待ください! (取材・文:田中ハルマ 写真:高野広美) SPECIAL ENTERTAINMENT STAGE『RUNWAY』は、12月4日~15日大阪・梅田芸術劇場メインホールにて、12月21日~29日神奈川・KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉にて上演。 追加公演(12月26日17時/KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉)が決定。梅田芸術劇場ネット会員限定の先行抽選は11月15日11時~11月17日11時に申込受付。一般発売は11月23日10時~。 12月28日17時公演、12月29日13時公演<大千穐楽>の配信も決定(いずれもアーカイブなし)。通常視聴券4500円、プログラム付き視聴券7000円(各税込)は12月3日10時より発売。