「駒大1強のなかで、学生たちが頑張ってくれた」青学大が予想覆す往路V 復路も「自信を持って走ってほしい」/箱根駅伝
◇第100回箱根駅伝・往路(東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km) 強い“アオガク”が箱根路に戻ってきた。 第100回箱根駅伝往路成績&区間賞をチェック! 大会前には圧倒的な戦力を持つ駒大の優位が予想されたが、青学大が4連覇を果たした15年~18年ごろのような強さをみせるレースとなった。 1区では荒巻朋照(2年)が先頭から35秒差の9位でリレー。「20秒差以内でと思っていたので目標は達成できなかった」と唇を噛んだが、ラスト2kmからの粘りで2区へとつないだ。 エース区間を任された黒田朝日(2年)はケニア人留学生もかわす走りを披露。「前だけを追って、ラスト3kmの坂もも上がれた。理想の走りができた」。自身も納得の走りで区間賞を獲得し、「3区に1秒でも縮めて(タスキを)渡そうと最後まで振り絞れた」と3区の太田蒼生(3年)にリレーする。 勝負を大きく左右したのが3区だった。太田は10000mで現役日本人学生歴代トップの駒大・佐藤圭汰に7km過ぎで追いつくと、しばらく併走。激しいつば迫り合いは「きつかったけど、楽しかった」と振り返りつつ、「『負けてたまるか!大作戦』の言葉どおり、強い気持ちで走ることができました」と終盤に佐藤を振り切る。 太田は区間歴代2位の59分47秒で区間賞を獲得。佐藤も粘り4秒差でタスキをつないだが、この区間でリードを広げるつもりだった駒大に対して初めて先手を奪い、レースの主導権を握った。 続く4区でも佐藤一世(4年)が中継所直後から駒大を引き離す走りを見せて、連続区間賞を獲得する。 1分27秒差のリードをもらってスタートした若林宏樹(3年)も冷雨をものともしない走りで山を駆け上がると、区間2位ながら1時間9分33秒と従来の区間記録を更新。往路フィニッシュタイムの5時間18分13秒は従来の大会記録(5時間21分16秒)を3分以上も上回る驚異的なタイムとなった。 原晋監督は「能登震災で(箱根駅伝が)開催できるかどうかわらない中、また多くの被災にあわれた方がいる中で、箱根駅伝できること、本当に感謝申し上げたい」と感謝を述べつつ、「駒澤1強と言われる中で、学生たちが頑張ってくれた」と振り返った。 ライバル駒大には2分38秒をつけて復路に臨むが、「伝統的に復路に強い。学生たちも堂々と自信を持って輝いて走ってもらいたい」(原監督)と2年ぶりの優勝に向けて力強く語った。 箱根駅伝の復路は1月3日朝8時にスタートする。
月陸編集部