「気づくのが遅かった…」FFファンが大絶賛!スーファミ名作『半熟英雄』に満ちた“FF愛”
今から32年前となる1992年12月19日にスーパーファミコン用ソフトとして発売された『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』(スクウェア 現スクウェア・エニックス)。 ■【画像】FF好きもうれしくなる「オーディン」パロディの「おーでーん」■ 1988年のファミコン用ソフト『半熟英雄』から始まったシリーズ2作目となる同作は、主人公のアルマムーン王国の王子のもとに、完熟を名乗る完熟軍が戦いを挑んでくるという内容で、ジャンルとしてはシミュレーションゲームに分類される。卵からエッグモンスターを呼び出し、戦わせるというシステムが特徴的だ。 だが、当時、このソフトを発売と同時にプレイした人はそれほど多くないかもしれない。というのも、本作発売の約2週間前となる12月6日に『ファイナルファンタジーV』(スクウェア)が発売されているからだ。前作『IV』でファンを虜にした作品の続編とあって、当時の多くの子どもたちはこぞって『FF』の新作を買い求めたのではないだろうか。筆者もかなり遅れてプレイをした口で、後になって『半熟英雄』の面白さに取りつかれた者の一人だ。
■ファン垂涎!FFキャラが多数登場
『半熟英雄』はいろいろなシーンでパロディやオマージュの要素が見られる。その中でも顕著なのが同じスクウェアのゲームである『FF』をかなり意識しているという点で、スクウェアファンにはたまらない遊びが詰まっていた。 同作には主人公の部下として個性的な将軍たちが登場し、彼らを使いこなしながら完熟軍の城を攻め落としていき、ステージクリアとなるボス討伐を目指す。 味方として登場する将軍は、「ゼウス」「ヴィーナス」といった神話の登場人物の名前もあれば「ジェラート」「タピオカ」といったスイーツの名前など個性的な名前が揃う。 終盤になると、そんな将軍たちの中に意外なメンツが加わる。『FF4』に登場した「カイン」「リディア」「エッジ」であったり、『FF2』の「フリオニール」「レオンハルト」、そして『FF1』からは「ガーラント」(『FF』ではガーランド)なども登場してくるのだ。 しかも彼らは終盤で仲間になるにもかかわらず、これまでのレギュラー陣を一掃してしまうほど高い能力の持ち主であり、『FF』ファンはうれしくなってしまったはず。 他にも「月1イベント」という月に1度起こるイベントの中に、レアイベントとして、『FF4』にも登場した双子の姉弟「ポロム」と「パロム」が出てきたり、『FF』シリーズにはおなじみの「チョコボ」などが登場することもある。 さらに、ストーリーの第4話では、『FF4』のゴルベーザ四天王のパロディキャラである「完熟四季王」が登場する。お花見スタイルの「春のスプリミリョーネ」、サーフィンをするムキムキボディの「夏のサマカンテ」、『FF4』のバルバリシアに似た美女「秋のフォーリシア」、甲羅の代わりに炬燵に身を隠した「冬のウィナッツォ」と、『FF4』を知る人にとっては意外な登場にクスリとさせられる見た目。ただ、この時点ではまだこちらのレベルも低く、彼らにもけっこう苦戦した思い出があるのだが……。 というように、とにかく『FF』キャラが多く登場しているのがスクウェアファンにはたまらないのだ。