新紙幣「デザインに違和感」「高い技術を評価」それぞれ何%?元銀行員がタンス預金のリスクとともに解説
旧紙幣のタンス預金は銀行に預けるべき?
自宅でタンス預金を行ってる人の中には、旧紙幣で保管している人も多いのではないでしょうか。 新紙幣が定着するにつれて、「このまま旧紙幣を持ち続けて大丈夫なのかな」と心配になることもあるかもしれません。 しかし、新紙幣が発行された後も、旧デザインの紙幣も問題なく使用することができます。 日本で発行された紙幣は、特別な措置が取られない限り通貨として使い続けられるためです。 たとえば、一万円札では福沢諭吉が描かれた紙幣だけでなく、聖徳太子が描かれた紙幣についても有効となっています。 したがって、新紙幣の流通量が増えたからといって、旧紙幣でのタンス預金をあわてて両替に行く必要はないでしょう。
現金を自宅で保管するリスクには注意が必要
しかし、現金を自宅で保管するリスクについては十分考慮する必要があります。 たとえば、火事や災害などで自宅が被害を受けたとき、通帳やキャッシュカードであれば再発行することができます。 しかし、現金については失くしてしまったらそれまでです。 また、最近では首都圏を中心に強盗事件が相次いでいます。自宅にまとまった現金を保管しておくのは、防犯上の観点からもあまりおすすめができません。 ●利息がつかないデメリットも マイナス金利解除とその後の利上げに伴い、金融機関では預金金利の引き上げを行っています。 たとえば、メガバンクでは普通預金の金利が0.1%(税引前)、1年ものの定期預金が0.125%(税引前)となっており、以前に比べて受け取れる利息が増えている状況です。 一方、タンス預金は現金のまま保管しますので、こうした利息を受け取ることができません。 せっかく預金金利が上昇している局面ですから、少しでも多くの利息を受け取ることを検討してみてもよいかもしれません。
資産の保管方法を見直してみよう
新紙幣の改刷が行われて数ヶ月。徐々に流通量が増えているものの、旧デザインの紙幣についてもそのまま使い続けることができます。 もちろん、旧紙幣でタンス預金を行うことについても問題はありません。 しかし、まとまった金額を現金で保管することは、防災や防犯の観点からややリスクがあるといえます。 大切な資産を守るためには、現金で保管するタンス預金は必要最低限にするよう見直してみるのもよいでしょう。
参考資料
・株式会社ドリームプランニング「新紙幣についてどう思う? みんなの意見は【アンケート結果発表】」 ・株式会社ドリームプランニング「新紙幣についてどう思う? みんなの意見は【アンケート結果発表】」 ・国立印刷局「新しい日本銀行券特設サイト」 ・三菱UFJ銀行「円預金金利」
椿 慧理