デカいアームで精密作業。巨大なロケットを作る世界最大級の3Dプリンター
宇宙開発産業における3Dプリントの台頭
この巨大なAFPロボットは、実はNeutronロケットの製造だけに使用されるわけではありません。Rocket Labの小型ロケットである「Eelectron」の下段部分の製造を行なうほか、ほかの宇宙船のパネルや部品なども製造する予定となっています。ほかにも、ソーラーパネルの基板や炭素繊維によるタンクといったものも作るとのこと。 宇宙開発産業では、現在さまざまな部品を製造するのに3Dプリント技術が台頭しているといえます。この背景には、この技術によりいわゆるコストパフォーマンスが従来よりもよくなってきていることがあります。そしてもう1つ重要な要素として、打ち上げロケットの再利用の可能性を高めることがあげられます。 Rocket Labはロケットだけでなく世界初となる3Dプリンター製のロケットエンジンの製造も行ないました。ほかにもRelativity Space社は3Dプリンター製のメタン燃料ロケットを製造して、打ち上げを行ないました。 さて、宇宙企業といえばやはりSpaceXが最大手といえるでしょう。Rocket LabもSpaceXと競争するために、ロケットの再利用に向けて着々と取り組んでいます。今はまだそこまで達していないかもしれませんが、こうした取り組みの先にRocket Labは競合相手となっていき、業界も進歩していく可能性はあります。
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