“SNS型詐欺”の巧妙な手口 被害にあった番組スタッフ明かす
お笑い芸人・千原ジュニアがMCを務める『ABEMA的ニュースショー』(ABEMA)が28日に放送。この日は、SNSで投資話を持ち掛けて現金を騙し取ったとして、2つの詐欺グループを摘発、約90人を検挙したSNS型投資詐欺事件を紹介。このグループは指定した為替レートの上げ下げなどを予想して取引する「バイナリーオプション」を勧めていたことを伝え、実際にバイナリーオプション詐欺の被害に遭った番組スタッフに話を聞いた。 【写真】投資トラブルで話題になった芸人 番組スタッフは「『バイナリーオプションで成功し、優雅な暮らしをしている』と語るモデルのような女性からSNSをフォローされたことがきっかけ。その人の生活に近づきたいという思いや、オジさんに教えてもらうよりも同世代から学んだ方がいいという考えがあり、連絡を取った」と当時の心境を振り返った。また、被害については「総額50万円ちょっと支払った」と明かした上で、「これは4年前の話だが、番組でこの事件を担当するまで、これが詐欺被害だと気づいていなかった。ほかの被害者にインタビューをして、『同じ設定だな…』と理解した。僕は投資をしただけだとずっと思っていた」と告白。 ジュニアは「これはものすごく巧妙な手口。番組スタッフに被害者がいるぐらいだから、他にもめちゃくちゃいると思うし、彼と同じように『自分には投資の才能がなかっただけ』と詐欺だと思っていない人は相当数いるだろう」と驚きの声を上げた。また、ジュニアは「怪しさは一切感じなかった?」と質問。これに、番組スタッフは「怪しさは一切感じなかった。その人が教えた生徒の実績も掲載されていて、安心していた」と明かした。 また、元徳島県警警部の秋山博康氏は「SNSではなく、対面で同じ誘いを受けたら騙される?」と問いかけると、番組スタッフは「さすがに知らない人の言うことは…」と否定。ジュニアが「このSNSの人も知らない人やで?」とツッコミを入れると、番組スタッフは「その人は、すごく海外旅行に行かれていたので…」とSNS投稿を見て、“優雅な暮らし”への信頼を寄せていたことを語った。 投資トラブルで話題となった、お笑いコンビ・TKOの木本武宏は「番組スタッフのような被害の体験談はよくメディアで語られているが、ここに至るまでの過程の話が大切だと思う」と熱弁。その上で、「今だったら、新NISAや動画編集の知識を『無料で教えます』と謳い、会員登録をさせる。その会員リストは、『投資や副業に興味がある人』として売買され、都合よくビジネスしている人がいる」と指摘し、「情報商材の誘いが来た側も『こんな誘いが来るなんて、自分は特別』と思い込んでしまう。被害に遭うまでには、このようなきっかけが絶対にあるはず」と注意喚起した。番組スタッフも「この詐欺被害に遭った後に、同じようなことを謳う人から一斉にSNSをフォローされた。また同じような手口に引っかかりそうになったけど、言っていることが全く同じだったので、さすがに気づいた」と証言していた。 『ABEMA的ニュースショー』はABEMAにて毎週日曜12時放送。