SFC『タクティクスオウガ』が発売された日。僕にその手を汚せというのか。濃厚なシナリオと個性的なシステムが多くのファンを生んだ名作【今日は何の日?】
※本記事は、2023年10月6日にアップした記事を再編集したものです。 究極の選択肢に誰もが驚かされた! 【記事の画像(5枚)を見る】 いまから29年前の1995年(平成7年)10月6日は、スーパーファミコン用ソフト『タクティクスオウガ』がクエストから発売された日。 『タクティクスオウガ』は1993年に発売された『伝説のオウガバトル』に続く“オウガバトルサーガ”の2作目。物語の舞台は、ウォルスタ人、ガルガスタン人、バクラム人という3つの民族による内乱が起きている架空の島国ヴァレリアになります。 ストーリーは、港町ゴリアテに暗黒騎士団の団長“ランスロット”が襲撃に来ると聞きつけた主人公デニムと姉のカチュア、親友・ヴァイスが、ランスロットを待ち伏せて暗殺しようと計画するところからスタート。 しかし、そこに現れたのは“ランスロット”という同名の別人で、東の王国・ゼノビアから傭兵の仕事を求めてやってきた騎士でした。3人は、ウォルスタの指導者で現在はガルガスタンに捕らえられているロンウェー公爵を救出するため、ランスロット率いるゼノビアの騎士たちに力を借りることに。 ロンウェー公爵を救い出したデニムたちは、騎士団の一員として戦うことになります。その後、彼らはガルガスタン領地内にある町の強制収容所にいる大勢のウォルスタ人を武装蜂起させる任務へ。 けれども、収容されている人々は“解放なんかされなくても生活には困らない”と一斉蜂起を拒否。その後、後続隊として騎士のレオナールが到着するのですが、なんと彼はデニムに「よく聞いてくれ……。これから町の住人を一人残らず殺すんだ」と本当の作戦を命じます。その作戦はバルマムッサのウォルスタ人住民全員を殺害し、それをガルガスタンの犯行に見せかけることでした。 このストーリー展開だけでも驚きですが、さらに衝撃なのは「……従ってくれるな? こうしなければウォルスタに明日はないッ!」というレオナールに対して、プレイヤーが「……わかっています」または「馬鹿なことはやめるんだッ!」と、どちらかを選ぶことができることでした。なお、その選択によって物語が大きく変化。ゲームとはいえ、軽々しく選べない究極の選択肢に頭を悩ませた人も多いはず。 このようにストーリーはマルチシナリオで、ロウ(L)、ニュートラル(N)、カオス(C)と呼ばれる3つのルートが存在。どれも印象に残る展開になるので、ぜひ全ルートをプレイしてみてほしいです。 戦闘は“ウェイトターンシステム”を採用。これは味方と敵のターンが交互に変わるのではなく、ウェイトという数値が0になったキャラクターから行動できるというものでした。ユニットのクラスや能力だけでなく、装備の重さによってもウェイト値は変わるので、あえて防具を外すという攻略法もありました。 後半には“死者の宮殿”という、やり込みダンジョンにも挑戦でき、ここだけに登場する強力なアイテムを入手できたり、レアなユニットを仲間にすることもできました。 2010年には『タクティクスオウガ 運命の輪』としてPSPでリメイクされました。いつでもターンを巻き戻してやり直すことができる新システム“C.H.A.R.I.O.T.”も追加されているので、オリジナル版よりも簡単になっているのが特徴。 さらに、2022年11月11日には最新作となる『タクティクスオウガ リボーン』がNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4)、Steam(PC)で発売。こちらは、前述したPSP版『タクティクスオウガ 運命の輪』をベースに、あらゆる要素をパワーアップさせた内容となっています。 ※画面はバーチャルコンソール版のものです。