エヌビディア物語、まだ何年も続く-「世紀の空売り」のアイズマン氏
(ブルームバーグ): 人工知能(AI)の王者、米エヌビディアの時価総額が3営業日で約4300億ドル(約68兆6700億円)消失しても、ニューバーガー・バーマン・グループのスティーブ・アイズマン氏にとっては、ささいな出来事だ。
2008年の金融危機以前にサブプライム住宅ローンの崩壊を予見し「世紀の空売り」を行ったことで知られるアイズマン氏は25日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、エヌビディア株を「多く」保有しており、何年も先を見据えた長期的な投資対象として考えていると語った。
エヌビディア株は25日に反発し、一時6.3%上昇した。前日までは3日続落し、10%余り下げて調整局面入りした。同銘柄が10%以上下げたのは4月以来。
エヌビディア株、テクニカル分析で底値探る動き-株価急落受け (2)
アイズマン氏は「エヌビディア株のチャートを見れば調整はほとんど見られない」と話し、「この調整は何も意味していない」と続けた。
エヌビディアの株価は依然として年初から前日までに139%上昇している。一部では同社の成長が急速過ぎると懸念されているが、アイズマン氏は株価を気にするのは最後だという。
同氏は「ヘッジファンドを運営していて学んだ教訓の一つは、バリュエーションだけを理由に株を空売りするのは自殺行為ということだ」と述べ、割高だと思われる銘柄でも投資家が購入するのはストーリーを買っているからだと付け加えた。さらに「ストーリーが失われない限り、物語は続く。エヌビディアのストーリーは明らかに無傷だ。同社のバリュエーションについてそれほど考えていない」と語った。
原題:Steve Eisman Says the Nvidia Story Is Going to Last for Years(抜粋)
--取材協力:Jeran Wittenstein、Ryan Vlastelica.
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Alexandra Semenova, Farah Elbahrawy