歯科助手になった元パイレーツ・西本はるか「当時は一日100回『だっちゅーの』ポーズをしてました」
’97年にデビューし、『ボキャブラ天国』で大ブレイク! いまは歯科助手として勤務中
「最近は、歯科助手として働いているんです。今年であっという間の6年目! 芸能活動も、これからは少しずつ増やしていきたいと思っています」 元パイレーツ・西本はるか 当時を思い出しながら…『だっちゅーの』ポーズを披露…! 少し照れた表情で答えるのは、’97年に浅田好未(44)と結成された元人気お笑いコンビ『パイレーツ』の西本はるか(46)だ。 ’92~’99年放送のバラエティー番組『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)のオーディションに合格し、番組の出演権を獲得すると、両腕で胸を挟むセクシーポーズ『だっちゅーの』の一発ギャグが大ブレイク。’98年には流行語大賞を受賞するなど一世を風靡した。当時はグラビアとお笑いを複合した目新しいコンビとして世間から注目を集めたが、本人は複雑な心境だったと明かした。 「女優を志してこの業界に入ったので、コンビを結成した頃はグラビアとお笑い芸人というジャンルの立ち位置に戸惑いました。でも、まだ高校生くらいでしたし、何も言えなかったんですよね……。名前が売れたら女優になれるかもしれないという望みもありましたから」 しかし、そんな戸惑いを余所に、番組出演後には芸人としての仕事が急増。メンタルが壊れかけた時期もあった。 「あの当時は、本当に忙しかったですね。一日に3~4本の収録が普通で、休みも月に1日あれば良いほう。どこに行っても『だっちゅーの』ポーズをやるよう指示されて、多い時では一日100回以上もやって、腰を痛めたこともあります。何をやっているかわからなくなるくらい忙しくて、辛かったな」 また、当時の営業方法も『パイレーツ』の場合は「特殊だった」と振り返る。 「芸人の営業といえば、漫才やコントを披露するのが普通だと思いますが、私たちは違いました。例えば30分枠があったとして、皆さんはネタを数本やるんですが、私たちにネタなんか無いんです(笑)。 だから、20分くらい『ピンク・レディー』の歌を歌って踊って……。残りの10分は、脚本家の方にいただいた原稿を使ってなんとか凌ぐような毎日。歌ったり踊ったり、アイドルみたいなことをやらされて、マネージャーに『辞めたい』と泣きついたこともありますよ」 多忙な時期が数年続き、浅田と方向性の違いも生じ、’01年に『パイレーツ』は解散。その後は、女優業やグラビア業を中心に活動していたが、メディアへの露出は徐々に減っていった。 「35歳の頃、お仕事もピーク時よりだいぶ減っていたので、交際していたカレとの結婚を見据え、芸能活動をセーブしたんです。彼は、不動産業やリサイクル業を手がける実業家だったのですが、私は“遺品整理”の業務をお手伝いしていました。結婚するつもりだったんですけど、結局はお別れしちゃいましたね」 40歳を目前に破局した西本。しかし、交際相手と過ごした時間のおかげで、自身に大きな変化もあったという。 「カレの仕事を手伝うまでは、芸能界のお仕事しか経験したことがなかったので、誰かに『ありがとう』と直接お礼を言われる遺品整理の仕事は新鮮でした。そこから少しずつ、芸能界以外に興味を持ち始めましたね。40歳の時にたまたまネット求人サイトに登録したら、歯科助手のオファーが届いたのをきっかけに働き始めました」 一時は中断していた芸能活動だったが、昨年末に『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演。8年ぶりのテレビ出演に至った決め手は何だったのか。 「今の仕事に慣れてきたのもあるんですけど、『ボキャブラ』メンバーに会いたかったというのが本音。当時、名倉潤さん(55)とか、古坂大魔王さん(50)に食事に連れていってもらっていたので、懐かしかったです。久しぶりの出演は緊張したけど、みんなキラキラしていて、改めてテレビっていいなと思いました」 テレビ出演後には、11年前に発売した写真集が売れ筋ランキング1位に返り咲き。当時と変わらないセクシースタイルと美貌が大きな反響を呼んだ。 「あれには、さすがにびっくりしました(笑)。33歳の時に出した写真集がいまさら話題になるなんて予想もしなかったですよ。しかも初ヘアヌードという私にとってもいろんな意味で思い出深い作品なので、嬉しいというより恥ずかしい気持ちのほうが大きかったかな」 10代で芸能界入りした西本も、今年で46歳。私生活での目標を尋ねてみた。 「結婚、したいですね(笑)。最近パートナーとお別れしてしまったので、今は募集中です。コロナ前は合コンや飲み会があったけど今はめっきりなくなってしまい、まったく出会いがなくて。ちょっと怖いけど、婚活アプリに挑戦するか迷っているところです(笑)」 かつて大ブレイクを果たした人気者は、人知れず穏やかな人生を歩んでいた。 『FRIDAY』2024年4月26日号より
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