木村昴、初共演の新川優愛を前に「うわっ、本物だ!」恋に落ちる相手の特徴も告白<クラスメイトの女子、全員好きでした>
木村昴と新川優愛が共演するドラマ「クラスメイトの女子、全員好きでした」。作家・爪切男による同名エッセイを原作としたハートフルコメディで、木村は盗作した小説で人気作家になってしまった主人公・枝松脛男を演じ、新川は彼の担当編集者となる片山美晴を演じる。今回が初共演となる二人に、互いの印象やドラマの見どころを聞いた。 【写真】艶やかな表情…一児の母になった新川優愛 ■主人公・脛男は「本当に人を愛すことができる人」 ――お二人が感じた作品の印象と魅力を教えてください。 木村:まずタイトルが面白いなと思いました。タイトルだけでは内容が想像しにくいので、最初はすごいモテ男がブイブイ言わせる系の話なのかと思ったら、全然違いました(笑)。 新川:私もまったく同じです! モテモテの男の子の話かと思いました(笑)。 木村:ですよね! だけど実際は全然モテなくて、女の子となんの関係も築けなかったけど、その代わりに女の子のことをずっと見ていた男の子の話なんです。その彼が大きくなって、どんな大人になったのか、なぜ彼がクラスメイトの女子全員を好きになれたのか、どこが好きだったのかが描かれていきます。そこに温かなメッセージを感じたのですが、普通全員を好きになるなんて無理じゃないですか? 新川:そんなことないですよ(笑)。 木村:いやいや! ウマが合わない子もいるじゃないですか。 でも、主人公の脛男は本当に全員のことが好きだったんです。そういう彼の器のデカさがカッコいいなと思ったし、自分もこんな人になりたいなと思いました。 新川:脛男さんは目立つ子ではないけど、すごく優しいですよね。女子だけでなく、男子にも優しいから、本当に人を愛すことができる人なんだなと思いました。 木村:だから、きっと観てくださる方も「自分のクラスにもこんな子がいたかも」と思うのではないかと思います。あと、脛男が好きになるクラスメイトたちが本当に個性的で面白いので、そういうところにも注目していただけるとうれしいです。 新川:中学生時代の回想シーンもたくさん出てくるのですが、中学時代の脛男くんを演じる男の子と、それを受け継ぐ昴さんの優しさがとてもつまった作品だと思いますので、観てくださる方に寄り添うようなドラマになるのではないかと思っています。ちなみに、“回想ハートフルコメディ”という、とても長いキャッチフレーズがついています(笑)。 木村:“回想ハートフルコメディ”なんて、聞いたことがないよね(笑)。 ■クラ恋は「なぞ解きみたいな面白さもある」 ――それぞれの役どころと魅力を教えてください。 木村:学生時代の脛男は大きな心で、みんなのことを好きになる男の子だったんですけど、大人になった脛男は自分に自信がないし、未来に絶望しているところがあるんですよね。そんなときに、ちょっと魔が差して、偶然手にした小説を盗作してしまうんです。しかも、その小説が新人文学賞を獲ってしまい、大慌てするという役どころです。 新川:私が演じる美晴は、脛男さんが書いた小説にほれ込み、彼の担当編集者になるのですが、彼女自身は周りから「才能クラッシャー」と言われていて、本当に最後のチャンスなぐらいの気持ちで脛男の前に現れます。なのに、実は盗作だったと告げられて…。 木村:美晴さんからしたらひどい話ですよね(笑)。でも、そこから二人は世間にバレる前に本当の作者を探し出そうとするんです。そういうちょっとしたなぞ解きみたいな面白さもあるし、僕個人としては脛男がなぜ自分に自信のない大人になってしまったのかが紐解かれていく展開もいいなと思っています。あと、脛男(スネオ)という名前にも不思議な縁を感じています(笑)。 新川:私が個人的に美晴の好きなところは、彼女は本当に真っすぐなんです。だからこそ強がってしまって、つまずくこともあるんですけど、とにかく脛男さんのことを思っているし、がむしゃらに、そしてひたむきに仕事を頑張る姿はステキだなと思っています。 ■木村昴「新川さんは僕とは真逆の人」 ――お二人は今回が初共演。互いにどんな印象を抱いていますか? 木村:実はまだクランクイン前で、今日お会いするのが初めてなんですよね。でも、もともと存じ上げていましたし、いくつかの作品を拝見したことはあります。とはいえ、普段の僕は声優で、俳優さんとご一緒する機会があまりないので、今日お会いしたときには「うわっ、本物だ!」と思いました(笑)。 新川:私も昴さんのことはテレビで拝見していました。明るくて、お話されるのが大好きなイメージがあったのですが、実際にお会いした時もイメージそのままの方でした(笑)。 木村:あと、これの前の取材で、新川さんが「友達がいない」と言っていたんですよ。だから、性格的には僕とは真逆なのかなと。 新川:私もすごい暗い人間ではないですけど、交友関係はあまり広くなく、一人でいることが多いので、性格的には真逆かもしれないですね(笑)。 木村:だから、僕の今回のテーマは「新川さんに嫌われないようにしよう」になりました(笑)。 ■新川優愛「木村さんは本当にそのまんまの人」 ――お互いに意外だったところはありますか? 木村:新川さんはめちゃくちゃ面倒くさがりなんですって。それは意外でした。 新川:昴さんは本当にそのまんまの人です。明るくて、人とお話しすることが好きで、あとコーラが好き! 木村:よくご存じで。知っていただいて、うれしいです! 新川:でも、お腹が空いてくると、ちょっと機嫌が悪くなるんですよね?(笑) 木村:そうなんですよ。面倒くさいやつですよね(笑)。 新川:なので、ドラマの撮影中は、お茶場にチョコレートや甘いものを用意してもらえたらなと思います(笑)。ちなみに、今は大丈夫ですか? 木村:新川さんからプリンをいただいたので、今はすごくご機嫌です! 新川:よかった(笑)。 ■学生時代は「かけがえのない時間でした」 ――今回のドラマでは脛男の中学時代が回想として描かれますが、お二人が学生時代にハマっていたものはありますか? 木村:僕は小学生のときからラップミュージックが好きで、聞き漁っていましたね。カラオケでも友達は「ミニモニ。」の歌を歌っているのに、僕はエミネムの曲を歌っていて、みんなにポカンとされていました(笑)。 新川:私は中学の時にすごく仲の良い子が何人かいて、学校からの帰り道にみんなとおしゃべりするのが大好きでした。今考えると、なにをそんなに話すことがあったんだろうと思うけど、とにかくおしゃべりが楽しくて、かけがえのない時間でした。 ■恋に落ちる、異性の特徴を告白 ――脛男は人の欠点に惹かれて、すぐ恋に落ちてしまうダメ男ですが、お二人が恋に落ちるときに相手のどういうところに惹かれますか? 木村:これは共感してもらえるかわからないですけど、出会ったときや仲良くなったときのドラマティックさに惹かれます。というのも、いつか自分に子どもができたときに、「パパとママはどうやって出会ったの?」と絶対に聞かれると思うんです。そのときにイカしたエピソードを披露したいなと思っているので、僕はエピソード惚れですね。 新川:珍しいタイプですね(笑)。私は人が一生懸命にお仕事をされている姿に惹かれます。自分もそうですけど、仕事で対価をいただいている以上はそれに見合った働きを見せないといけないと思うので、お仕事に真面目に取り組めない人は、あまり好きじゃないです。もちろん、抜くところは抜いてもいいと思いますが、やっぱりお仕事をしっかりされている方のほうが魅力的に感じますね。 木村:じゃあ、僕はダメかも。子役からずっとやっているせいか、習いごとの延長みたいな感じで、“お仕事をしている”という感覚がないんですよね。だから、お仕事でもイヤなときには普通にイヤな顔をしてしまって…。 新川:でも、それは周りにわかりやすく伝わるから、逆にいいんじゃないですか? 木村:いやいや、大人としてはダメでしょ! たぶん、僕の周りはみんな「すぐに顔に出すんじゃねえ!」と思っていると思います(笑)。 ■これまでに出会った「個性的な人」 ――ドラマには脛男の超個性的なクラスメイトの女子たちが登場しますが、お二人がこれまでに「この人、超個性的!」と思った方はいますか? 木村:僕は高校のときの友だちかな。僕が通っていた学校は1クラスで男子が5人しかいなかったんです。だから、男子同士が仲良くならないと立場がなくなってしまうので、その5人と仲良くなろうとしたんですけど、どうにもウマが合わなくて。そんなときに別のクラスのヤツが「俺と友だちになっておいたほうがいいぞ」と言ってきたんです。その言い方に最初は「はぁ?」と思ったけど、そいつとは今でも親友ですし、お仕事も一緒にするようになりました。 新川:私は高校生のときは学園もののドラマをたくさんやらせていただいていて、同世代の子と会う機会が多かったんですけど、そのなかで本当に話が面白くて、クラスの中心になる男の子がいたんですね。その子は今はもう役者はやっていなくて、あるときに落語家さんのお弟子さんになったんです。でも、なんだかんだあって、結局クビになったんですけど、今は放送作家として活躍していて、その子を見ていると、いろいろな道があるんだなと思います。 木村:今も繋がってる? 新川:たまに番組に呼んでもらうことがあります。 木村:それはステキな出会いでしたね! ■ドラマの見どころを語る「バディ感を楽しんでいただきたい」 ――最後に木村さんが代表してドラマの見どころをお願いします。 木村:まずは脛男と美晴さんのバディ感を楽しんでいただきたいです。あと、脛男の中学時代のクラスメイトが毎話出てくるのですが、「寅さん」みたいな感じで毎回ヒロインが変わるのが贅沢だなと思っています。それこそ「寅さん」のように脛男が毎回フラれてしまうのか、それとも誰かとうまくいくのか。そこも含めて、楽しんでいただければと思います。とにかく僕自身もとてもほれ込んだドラマなので、ぜひご覧ください! 取材・文=馬場英美