イタリア、EUの財政赤字基準を26年まで達成できない見込み-関係者
(ブルームバーグ): 財政赤字を国内総生産(GDP)比3%未満に抑えるという欧州連合(EU)基準を、イタリアは少なくとも2026年まで達成できない見通しだ。事情に詳しい関係者が明らかにした。EUによる財政規律への監視が強まる可能性がある。
非公表の情報だとして匿名を条件に語った関係者によると、昨年の財政赤字は家屋改築の税控除が影響し、GDP比7.2%に膨らんだ。メローニ政権が持続可能な道筋に財政を戻すには、数年を要する見込みだという。
政府は9日に新たな経済目標と予測を公表する予定。財務省は今年の成長率を1%と、エコノミスト予想の0.6%よりも高い見通しを示す公算が大きい。発表までに、この数字は変わる可能性もある。
この高い成長が実現すれば、今年の財政赤字は約4.4%、来年は4%以下に低下するだろうと、関係者は説明した。これに先駆けてイタリア紙ソレ24オレは3日、政府は今年の財政赤字を4.3%とする目標だと報じていた。
イタリア政府、今年の財政赤字の対GDP比は4.3%近くと予想-報道
イタリア財務省は数字についてコメントを控えた。ジョルジェッティ経済財務相は公的財政が「絶対的な優先課題」だと繰り返し表明している。
原題:Italy Won’t Meet EU’s 3% Deficit Target Until at Least 2026(抜粋)
--取材協力:Jorge Valero、Chiara Albanese.
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Alessandra Migliaccio