ロシア西部スジャ「完全制圧」 越境攻撃でウクライナ主張
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、ロシア西部クルスク州への越境攻撃で、同州の町スジャを完全制圧したと主張し、この町への軍司令部の設置を表明した。制圧地の長期維持に備える意図があるとみられる。スジャは欧州への天然ガス輸出のための関連施設がある要衝で、ロシア側は制圧を否定している。 【写真】ウクライナ軍の越境攻撃後、炎上する建物
ウクライナ軍のシルスキー総司令官は15日、クルスク州の約1150平方キロの地域と計82集落を制圧したと主張。一方、ロシア国防省は、ウクライナ軍にいったん制圧されたクルスク州の集落クルペツを奪還したと発表した。 ロシア軍は越境攻撃を受け、ウクライナ領内の部隊の一部を自国防衛に再配置しているとみられるが、ウクライナ東部では攻勢を続けている。ウクライナ軍部隊の報道官は地元メディアに対し「ロシア軍の部隊構成や戦術に大きな変化はない」と述べた。 ロシア国防省は15日、ウクライナ東部ドネツク州の集落イワニウカを制圧したと発表。この集落から約20キロに位置するポクロウシクの制圧を目指しているとみられる。