イエレン長官、ハッカー攻撃に「深刻な懸念」表明-中国副首相と会談
(ブルームバーグ): イエレン米財務長官は6日、中国の何立峰副首相とオンラインで会談し、「悪意のあるサイバー活動」に対する「深刻な懸念」を伝えた。米財務省は1週間前、中国政府の支援を受けたハッカー集団が同省のコンピューターネットワークに侵入したと明らかにしている。
会談に関する財務省の説明によると、イエレン長官は、ロシアのウクライナ侵攻を支援する中国企業への対応についても警告。また、過剰な生産能力など、米国の企業・労働者に悪影響を与えているとされる中国の産業政策も議論した。
米中間の経済・貿易問題を担当する何副首相とのこの日の会談は、イエレン長官が中国政府に直接働きかける最後の機会とみられる。
米政府高官と事情に詳しい別の関係者によれば、今回のハッカー攻撃では、財務省幹部のパソコンも含め政府のコンピューター約100台が侵入を受けた。
20日に発足する第2次トランプ政権は中国との対立姿勢を強める可能性が高い。トランプ氏は中国からの輸入品に最高60%の関税を課すとしており、政権1期目に示した強硬な対中通商政策を推進する構えを見せている。
原題:Yellen Tells China’s Vice Premier Hacks Raise ‘Serious Concern’(抜粋)
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Viktoria Dendrinou