【函館2歳S】「4角6番手以内」が単複回収率170%超え 京大競馬研の本命は末脚光るカルプスペルシュ
追走力のある差し馬が中心
◎カルプスペルシュ 新馬戦は好スタートを決めたが左右にフラフラとヨレてしまうロスがあり、二の脚を上手く使えなかった。しかし、その後はすぐに立て直しイン3番手まで位置を押し上げ、前半3F35.6秒を積極的に先行。4角では無理に大外を回さず、内から馬群を捌く形で抜け出し、上がり3F最速33.8秒の脚を使い勝利した。 この上がり3Fは破格の時計で、函館芝1200mの2歳新馬、未勝利を上がり3F34.1秒以内で勝利した馬は本馬と今年デビューしたもう一頭を除くと2頭のみ。ドナベティ(上がり34.0秒)はファンタジーS2着、モンドキャンノ(上がり3F34.1秒)は函館2歳S2着、京王杯2歳S1着、朝日杯FS2着と世代限定重賞で活躍した。上がり3F33秒台を記録したのは本馬が史上初。高い能力を持つのは間違いない。馬群を捌き追い出しに入った後の脚色も良く、今回は上積みも期待できる。馬群を捌いた経験があることも大きい。 新馬戦の3着馬が次走未勝利2着、4着馬が次走勝ち上がっているように、レースレベルも申し分ない。テンの速さを考えれば今回は自然と差しに回る形になりそうだが、前走で見せた追走力なら中団~好位まで位置を押し上げられる。前目から持ち前の瞬発力を発揮できれば、勝ち負けは必至だ。 ◯エンドレスサマー 新馬戦は好スタートからハナを取り切り0.8秒差で逃げ切り勝ち。前半3F34.8秒と新馬戦の単騎逃げであった割には流れたが、脚色は十分で上がり3F2位の馬に0.4秒差をつける最速の34.6秒。高い瞬発力で勝利し、まだまだ余力を残しており能力の底を見せていない。前走は逃げたがテンの速さを考えると今回は差しに回る形になるだろう。こちらも中団~好位で運んで脚を使えれば。 ▲エメラヴィ 新馬戦はややゆったりとしたスタートから二の脚が速く先行。前半3F34.7秒を3番手で先行し、インアウトの形でスムーズに追い出し、上がり3F34.7秒で余裕を残して0.4秒差勝ち。同じく上がり34秒台中盤だった6着馬が次走差して未勝利を勝ち上がっているように、レースレベルも高い。本命対抗の2頭と同じく中団~好位で競馬が出来そうだ。 △サトノカルナバル 新馬戦は好スタートから先行し、前半3F36.5秒という超スローペースの瞬発力戦を上がり3F最速、同2位の馬より1.0秒速い脚を使い、7馬身差勝ちの好内容だった。最後も持ったままでまだまだ能力の底を見せていない。ただ今回追走ペースが上がってどうか。追走さえできれば距離短縮で自然と差しに回り好走できそう。大差勝ちがオッズに組み込まれそうで、妙味を考慮して4番手評価とする。 ×チギリ 前々走新馬戦はやや出負けしたものの二の脚が速くスッと先行。その後はやや位置を下げ、外を回し上がり3F最速の脚を使ったがヴーレヴーを捉えきれず2着。今回の先行負荷が高い展開ならこの差は逆転可能と見る。ただ、これまで少頭数しか経験していないこと、そもそも近2走は牝馬限定戦でレースレベルが懸念材料であるため5番手評価とする。 ×リリーフィールド 新馬戦は函館ダート1000m。スムーズなスタートから二の脚が速くスッと先頭。そのままマイペースで逃げて上がり最速、同2位の馬より0.7秒速い脚で圧勝した。タイムも優秀で同日古馬1勝クラスより前半3Fは0.5秒遅いにもかかわらず、後半の脚だけで同タイムまで持って行った。最後も流しておりまだまだ能力の底を見せていない。2着馬が次走同条件で圧勝しており、レースレベルも高い。今回はこの内容がダート適性によるものか、絶対的な能力によるものかが分かる試金石の一戦。ここで負けても自己条件に戻ったら買いたい。 買い目は◎単勝1点、馬連◎-◯▲△×5点、3連複◎-◯▲△-◯▲△×9点で勝負する。(花田) ▽函館2歳S予想▽ ◎カルプスペルシュ ◯エンドレスサマー ▲エメラヴィ △サトノカルナバル ×チギリ ×リリーフィールド ライタープロフィール 京都大学競馬研究会 今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
京都大学競馬研究会