新潟市北区の『シルクロード』が倒産「お菓子のきくや」は新体制で営業を継続
新潟市で菓子製造小売事業を手掛けていた「きくや」から商号を変更した『シルクロード』の特別清算が開始されたことがわかりました。 同社は商号変更の後、6月21日に解散し、10月24日に新潟地方裁判所からの命令を受けたものです。 なお、これまで「旧・きくや」が行っていた菓子製造小売事業は、ブライダル用の引き菓子などを手掛ける『三英商会(東京都)』が5月に新たに『株式会社 きくや』を設立し営業を継承。「お菓子のきくや」は新体制で営業を続けています。 民間の信用調査会社・帝国データバンクによりますと、特別清算開始命令を受けた『シルクロード』の負債総額は、約4億円だということです。 1939年の創業以来「お菓子のきくや」は、新潟の著名な菓子製造小売業者の一つとして、冠婚葬祭向けの式菓子を手掛けるとともに新潟市内にも複数の小売店を構え、マドレーヌ・ガトーショコラ・バウムクーヘンなどの洋焼菓子のほか、最中・まんじゅう・どら焼きなどの和生菓子などを広く取り揃えています。 OEM受注も得意としていた旧・きくやは、2006年5月期には年間の売上高として約9億1900万円を計上していました。 しかし2020年以降は、新型コロナウイルス感染症が拡大した影響から婚礼や葬儀の簡素化が一気に進み、受注が大きく減少。2021年5月期の年売上高は約4億1600万円にまで低下し、赤字が連続していました。 その後“アフターコロナ”となってからは売上高も改善し、2023年5月期には約5億4000万円を計上していますが、今度は原材料価格などの高騰が収益を圧迫。 工場新設などで過去に導入した借入金返済の負担もあって資金繰りは厳しく、金融機関からゼロゼロ融資やリスケジュールなどの支援を受けながら、事業の立て直しを模索していた模様です。 そのようななかで、贈答品などの販売も手掛けている「三英商会」がスポンサーとなって新たに『株式会社 きくや』を5月に設立。 三英商会グループとして、旧・きくやの事業を引き継いだということです。
新潟放送