ボーイング、カルフーンCEOが今年末辞任へ 1月の737MAX事故“分水嶺”に
ボーイングは現地時間3月25日、デビッド・カルフーン社長兼CEO(最高経営責任者)が今年末に辞任すると発表した。ボーイングは、アラスカ航空(ASA/AS)が運航する737 MAX 9(737-9、登録記号N704AL)で、離陸直後にドアプラグが脱落する事故が今年1月に米ポートランドで起きるなど、安全性への信頼が揺らいでいる。 【写真】離陸直後にドアプラグが脱落したアラスカ航空の737 MAX 9 同日付で従業員への声明を発表し、カルフーンCEOはアラスカ航空機の事故がボーイングにとって分水嶺になる出来事とした上で「謙虚さと完全な透明性をもって対応し続けなければならない。安全性と品質への徹底したコミットメントを、社内のあらゆるレベルに浸透させる必要がある」と述べた。 カルフーンCEOは2020年1月13日に就任。前任のデニス・マレンバーグ氏が、2度の墜落事故が起きた737 MAXの責任を取り辞任したことで、会長から同職に就いた。 また、ラリー・ケルナー会長も年次総会への再選不出馬を表明し、退任する。ケルナー会長の後任には米クアルコムの元CEOで、ボーイング取締役会メンバーのスティーブ・モレンコフ氏が就く。カルフーンCEOの後任は未定で、モレンコフ氏が主導する取締役会で選出する。 また同日付で、スタンリー・ディール民間航空機部門社長兼CEOも退任。後任にはボーイングのステファニー・ポープCOO(最高執行責任者)が就任する。
Yusuke KOHASE