米利下げ開始予想、トレーダーが11月に前倒し-4月の雇用統計控え
(ブルームバーグ): 債券トレーダーは3日発表される4月の米雇用統計を前に、米利下げ開始時期の予想を11月へと1カ月前倒しした。
4月30日-5月1日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)会合を受け、年限が短めの国債が2日間としては1月以来の大幅な値上がりとなった。2年債利回りは先月30日の5.04%から17ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、4.87%を付けた。
パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は利上げの可能性は低く、インフレが鈍化している明確な証拠が経済データで示されれば、利下げが見込まれることを示唆。懸念されていたほどタカ派的なトーンではなかった。市場にとっての支援材料は、早ければ4月の雇用統計で訪れる可能性もあるが、最近の値上がりを踏まえると、米国債の一段の上昇余地は限られるかもしれない。
ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズの金利ストラテジスト、アンジェロ・マノラトス氏は米国債利回りがこの1年、雇用統計に反応して大きく変動してきたとし、「大きなサプライズがあれば、ヒストリックボラティリティーが維持されると予想している」と指摘。一方で、「持続的な値上がりには物価指標の落ち着きが必要だ」とも述べた。
原題:Traders Pull Forward First Fed Cut to November Ahead of Jobs (1)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Elizabeth Stanton