大相撲名古屋場所11日目の24日、金沢市西南部中の同級生である東前頭16枚目の輝（七尾市出身）と、西序ノ口13枚目の炎鵬（金沢市出身、金沢学院大OB、伊勢ケ浜部屋）がそろって白星を手にした。大けがからの再起を図る炎鵬を「大事な友人」として応援してきた輝。2人は励まし合いながら全力で目の前の一番に臨んでいる。 【写真】炎鵬（右）が引っ掛けで白竜を破る 　輝は攻めに徹する相撲が光り、2022年九州場所以来の幕内勝ち越しまであと1勝とした。東十両筆頭の時疾風を一方的に押し出す好内容で「どんどん前へ出られたので良かった」と手応えを示した。 　炎鵬は同3枚目の白竜（音羽山部屋）を引っ掛けで下し5連勝。前日に8場所ぶりの勝ち越しを決め、多くの人にねぎらいの言葉をもらったとし「今まで味わったことのない喜びがあった」とかみしめるように話した。 　輝は、炎鵬が脊髄損傷の大けがで休場となってからも、一緒に食事に出掛けるなど気に掛けてきた。420日ぶりに復帰した際は「友人としては心配もある」と本音を漏らしていたが、白星を重ねる姿に「自分でやると決めたからには応援するしかない」と語った。 　多くの人の支えで復帰にこぎ着けた炎鵬は「おめでとうという言葉もあるけど、この先を心配してくれる方も多い」と感謝の思いを強くした。 　　●遠藤も勝ち越し王手 　西前頭14枚目の遠藤は6連勝で勝ち越しに王手をかけた。同8枚目の金峰山に休まず攻め手を繰り出し、最後は鮮やかな切り返しで7勝目。支度部屋では淡々とした口ぶりで「まあ、勝ったから良しとしましょう。それ以上求めてもしょうがないので」と話した。